日本代表FW豊田陽平(29=鳥栖)が海外移籍を勝ち取る。Jリーグでは3年連続の15得点以上と安定した活躍を見せ、日本代表でも昨年11月のホンジュラス戦で代表初ゴールを挙げるなど活躍。アジアカップでも期待が寄せられている。

 そんな中で注目されるのが今後の去就だ。1月末で鳥栖との契約が満了する。先月7日のシーズン終了報告会では「家族に良い生活をさせてあげたい。じっくり考えたい」とサポーターの前で移籍を示唆した。

 日本屈指のストライカーを巡って複数のJクラブが獲得に動いたが、いまだに進路は決まらないまま。というのも豊田の視線は海の向こうにあるからだ。Jクラブ関係者は「豊田は代表に呼ばれて海外組の選手と話すうちに、海外を強く意識するようになった。欧州を希望していて冬の市場で動いている。主要リーグは無理でも、スコットランドやベルギー、ポルトガルあたりをあたっているようだ」と話す。

 ただ、今年で30歳を迎えるとあって欧州からの関心は低いが、同関係者によれば「タイや中国などアジア圏のクラブから複数オファーがあると聞いている。条件は相当良いようだ」。なかでも中国のクラブは豊富な資金力を武器に世界各国から選手を引き抜いている。年俸も破格で、現役日本代表の豊田ならば1億円超えが確実だ。

 欧州進出が最優先ながら、家族のために待遇面を優先させれば、中国移籍に傾くことも考えられる。いずれにせよ、海外移籍のためには、アジアカップで活躍して自らの価値を高めるしかない。