アギーレ監督迷走!主将問題で選手と“すきま風”

2015年01月04日 11時00分

長谷部(右)もアギーレ監督から「主将をやれ」とは言われていない

 アギーレジャパンの迷走が止まらない。アジアカップ(9日開幕)に臨むサッカー日本代表は2日に国内合宿を終え、3日に決戦地オーストラリア入りした。昨年からハビエル・アギーレ監督(56)の八百長問題で大きく揺れ動くなか、チーム内には新たな難題が浮上。主将をめぐって指揮官と選手の間の温度差が浮き彫りになっており、大目標の大会連覇へ不安を抱えながらの船出となった。

 アギーレ監督のスペイン1部サラゴサ時代の八百長疑惑により、日本代表は荒波の中でアジアカップを迎える。大黒柱のFW本田圭佑(28=ACミラン)が「選手はそんなにピッチ外の問題は気にしていない」と火消しに躍起になっていたように、イレブンはプレーに集中するためひとまず指揮官への疑念を“封印”している。

 だが、アギーレ監督は就任当初から何かと不評を買っており、“火種”はそれだけではない。チームの要となるキャプテンの座を巡っても、指揮官と選手の間にすきま風が吹いているのだ。

 代表選手の一人は「若い人間に責任を持たせていったほうがいいというのは共通認識としてあるし、長谷部さんもそういう考えがあるから、どうなっていくのか…」と困惑の表情を浮かべる。

 アギーレ監督は11月の合宿中に、未定だった主将にMF長谷部誠(30=Eフランクフルト)を指名。その後「長谷部は見本となる選手。声も出せるし、プロフェッショナル。若い選手にアドバイスもする。W杯やアジア杯の経験も豊富。キャプテンとしての仕事もしっかりできるので、長谷部で続けていきたいと考えている」と2018年ロシアW杯を見据え長期的に任せる意向を示した。

 しかし選手の間では、本田やDF長友佑都(28=インテル)、さらにDF吉田麻也(26=サウサンプトン)やMF香川真司(25=ドルトムント)ら下の世代にバトンを渡すべきとの意見が根強い。長谷部も「ブラジルW杯の後にいろいろな思いもあったので…」と語っており、世代交代を進めるため一度は主将降板の意思を示している。

 さらに前出の代表選手からは「監督からは何も話はないですね。(主将選定は)かなり重要な話だと思うんですけど…」とまさかの証言も…。主将指名は監督の専権事項とはいえ、今後の方針や考え方など選手に対していまだに説明がないことに、選手側の不信感は募る一方だ。

 だいたい「長谷部に託す」と決めているならば合宿が始まった際にその意図を説明していいようなもの。しかしそれすらもなく、当の長谷部がこの日の練習後に「監督から『君がキャプテン』とは言われていない。指名されればしっかりと務め上げたいですけど…」とどっちつかずの状況に困惑の色をのぞかせている。

 この一件は、アギーレ監督が選手との意思疎通を欠いていることを如実に表している。すでに本紙では選手の“アギーレ離れ”が加速していることを伝えたが、事態はますます深刻化。さらに現時点では、アギーレ監督らが八百長に関与したという告発をスペインの裁判所が受理するか正式な判断は出ていない。いくら指揮官や選手側が「サッカーに集中する」と言っても、スペインで何か動きがあれば今後も日本代表に影響が及ぶことは避けられない状況だ。

 アギーレ監督が八百長疑惑への対応で手一杯なのはわかるが、これでは目標のアジア杯連覇が遠のくばかりだろう。