来年6月に開幕する女子カナダW杯の組み合わせ抽選会が6日(日本時間7日)にオタワで行われ、日本は1次リーグでスイス、カメルーン、エクアドルと同じC組となった。2011年ドイツW杯に続く連覇を狙うなでしこジャパンの佐々木則夫監督(56)は意外な国をライバル視した。


 なでしこジャパンは12年ロンドン五輪で銀メダルを獲得後、世代交代に苦慮。それでも10月のカナダ遠征で連勝し「慣れ親しんだメンバーが揃い、少人数ではあるが新たなメンバーとの融合もできた。なでしこの連係に不安がないことを証明した」と佐々木監督は手応えを隠さない。


 なでしこの前に立ちはだかるのは、世界ランキング1位の米国、今年3月のアルガルベカップ(ポルトガル)で完敗した同2位ドイツと、3位の日本よりもランク上位国となるのは間違いない。だが、指揮官は「それよりも怖いのはフランス。現時点では世界最強だと思う」と“伏兵”の名前を挙げた。


 現在、世界4位のフランスは急激に力をつけている。10月25日にはドイツに2―0、11月26日にはブラジルに2―0と完勝。この2試合を見た佐々木監督は衝撃を受けた。「夏までは欧州勢のトップはドイツという認識だったが、フランスはそれを問題にしなかった。ロンドンの準決勝で我々が破ったフランスではない」


 指揮官は警戒心を強める一方で「フランスは我々のような、つなぐサッカーを徹底し、全員の連動で試合を支配している。逆に、あのドイツがフランスにやられたということは、我々もサッカーの質を高めればドイツは何とかなると感じた」と、宿敵攻略のヒントも得たという。


 すでに、米国については「過渡期にあるし、向こうも世代交代に苦労している」。ブラジルについても「爆発力は脅威だが、ムラがあるのは変わらない」と勝利の糸口はつかんでいる。それだけに、フランス対策が王座防衛に向け最大のカギとなりそうだ。