大久保が“弟分”香川の不振を心配

2014年12月04日 11時00分

胸中を激白した大久保

 16ゴールで今季リーグ戦得点ランキング単独トップに立っているJ1川崎FW大久保嘉人(32)が、6日の最終戦を前に胸中を激白した。史上3人目となる2年連続得点王が目前に迫っているが、ストライカーらしからぬ意外な持論を展開。さらに話題は自身の記録にとどまらず、C大阪所属時の弟分で本調子を取り戻せないでいる日本代表MF香川真司(25=ドルトムント)にも及んだ。

 

 今季はすでにリーグ優勝とアジアチャンピオンズリーグ(ACL)出場権が消滅。それでも最終戦に得点王がかかる大久保は、古巣・神戸との一戦を前に「点を取りにいくよ。ゴール前で勝負するから」とモチベーションを落としていない。第33節終了時点で、得点ランク2位のFW豊田陽平(29=鳥栖)とはわずか1点差。2点差の3位にはFWマルキーニョス(38=神戸)がおり、予断は許さない。

 

 もちろん、上位陣が無得点に終わればこのまま大久保の頭上に栄冠が輝くが、その場合は史上最低得点での得点王となる。17点でタイトルを分け合った2010年のFW前田遼一(33=磐田)&FWジョシュア・ケネディ(32=名古屋)の記録を塗り替えてしまう。

 

 だが、大久保は不名誉な数字でのタイトルであってもネガティブな思いはない。

 

「得点王になれたら満足。仮に(年間)2点で得点王になったとしても満足できる。歴史に名前が残るわけだからね」

 

 できるだけ多くの得点を奪ってタイトルを獲得したい、というのがストライカーの性分。だが、大久保は“何ゴールだろうが得点王は得点王”という考えだ。2年連続得点王は過去2人いるが、単独での2年連続キングとなれば史上初。最終決戦地は古巣の本拠地・ノエビアスタジアム神戸。こんな条件や舞台設定も大久保の超ポジティブ思考に拍車をかけている。

 

 今季は6月のブラジルW杯で日本代表にサプライズ招集されたこともあり、中身の濃い日々を過ごした。「今年はいろいろ忘れられない年でしょうね。長かったし、一番疲れた年かもしれない。W杯から帰ってきて、きついままやってて思うように体が動かないこともあった」

 

 今年8月には疲労性の体調不良に悩まされ、練習を4日間休んだこともあった。10月下旬から11月中旬にかけては中耳炎の影響で右耳が聞こえにくい状態だった。それでも今季のリーグ戦は、8月30日の名古屋戦でスポンサー看板を蹴った処分で出場停止になった2試合(9月13日徳島戦、同20日FC東京戦)以外は、ほぼフル出場という鉄人ぶりを発揮した。

 

 そんな大久保が今、最も心配しているのが不振の香川だ。ドルトムントに移籍後も本来の力を発揮しきれず、日本代表の先発落ちもささやかれ始めた弟分に対し「今は焦らなくていい。いいものを持っているのは誰もが知っている。(2年間在籍したマンチェスター・ユナイテッドで)出られなかった時期があったわけだし、1年くらいかかることだってある」と擁護し、長い目で見る必要性を訴えた。一日も早い香川の完全復活を願いつつ、自身は得点王がかかる最終戦に向けて集中。快挙達成で激動の1年を締めくくる。