香川“魔法の左足”に代表イレブン驚いた

2014年11月13日 11時00分

進化した香川の左足

 背番号10の“魔法の左足”が日本の新兵器になる。国際親善試合・ホンジュラス戦(14日、豊田)に向けて愛知・豊田市内で行われている日本代表合宿に、MF香川真司(25=ドルトムント)が11日に合流。いきなり衝撃的な進化を遂げたプレーを披露し、変幻自在ぶりに代表選手たちからも感嘆の声が上がった。一体、香川に何が起こったのか――。

 

 アギーレジャパンの合宿で恒例メニューとなっている両サイドからのクロス練習。そこで、ひときわ輝きを放っていたのが、左サイドに入った香川の左足のキックだ。

 

 次々と精度の高いボールを上げて、中央で待ち構える選手たちがスムーズな動きからシュートを放っていく。これこそが香川の新たな進化を示すものだった。

 

「真司君の左足は本当に高いレベルにある。上げるボールの種類も、速いものやフワッとしたもの、タイミングや角度とか相手が読めない、いろんなことができる。何よりもすごいのは、中にいる選手の誰も気づかないような細かな動きとかをしっかり見ていて、そんなところに出すのかという時もあるんですよ」と、練習で同じ左サイドに入ったDF酒井高徳(23=シュツットガルト)が証言する。

 

 実は最近、所属するドルトムントで左足のキック練習を集中的に行っている。4日の欧州チャンピオンズリーグ(CL)ガラタサライ戦では右CKを任され、左足から独特の軌道を描くボールを上げてチャンスを演出した。「練習からやっているんです。右利きだけど、左のほうがキックの質は高い」と今では本人も胸を張るほどだ。

 

 逆の右サイドからはFW本田圭佑(28=ACミラン)が同じく利き足ではない右足でクロスを上げるが、いわゆる“置きに行く”だけ。ピンポイントの精度はなく、中の選手の動きにピタリと合わせられる香川とは、まさに雲泥の差だ。

 

「日本にとって大きな武器になることは間違いないと思う。セットプレーは一発で局面を変えられる点で非常に重要だし、真司君のクロスは、そういうところでも強力な選択肢になり得るんじゃないか」(酒井)

 

 香川といえば右足のイメージが強く、相手の裏を取る動きだしの速さや細かいパス交換からのドリブルシュートなどが得意。そこに“魔法の左足”が加われば鬼に金棒となる。チームとしても香川が繰り出す七色のクロスを最大限生かす方針だ。

 

「攻撃の時にどれだけ幅を出せるか。この2試合、どういったものをできるか集中して取り組みたい」という香川が、アジアカップ前の最終テストの場で新たな姿を見せてくれそうだ。