【前園真聖 ゾノの焦点】Jリーグのナビスコカップ決勝が8日、埼玉スタジアムで開催されます。今季はG大阪と広島がタイトルをかけて激突しますが、お互いにリーグ屈指の攻撃力を誇るチームですので、序盤からアグレッシブな試合になるはずです。

 G大阪のキーマンは今季チーム躍進の原動力になったFW宇佐美貴史(22)。ゴールを奪う力だけではなく、アシストもうまいです。しかも突破力のある選手なので、敵に大きな脅威を与えるはずです。さらに日本代表に復帰したMF遠藤保仁(34)とMF今野泰幸(31)のベテラン勢も見逃せません。経験豊富な2人は試合の流れを読む力を持っているので、一発勝負の決勝では大きな役割を果たすと思います。

 一方の広島はエースFW佐藤寿人(32)とFW石原直樹(30)に注目です。佐藤とは縦の関係になることが多い石原が、DFラインの裏に抜け出すなど、敵陣でうまくスペースをつくり出せれば、佐藤が力を発揮しやすい状況になります。また日本代表DF塩谷司(25)は絶妙なタイミングでゴール前に駆け上がるオーバーラップが持ち味。敵DFもマークしづらいため、ビッグチャンスを演出しそうです。

 タイトルのかかる一戦でも、守備的な戦いにはならずに、激しい試合展開が予想できます。好ゲームは間違いありません。(元日本代表MF)