22日に行われたJ1第29節で、徳島はC大阪に1―3で敗れて最下位が確定。5試合を残して来季のJ2降格が決まった。戦力も実力もJ1レベルに達していなかっただけに当然の結果といえるが、関係者の批判の矛先は「興行重視」のJリーグ側に向けられている。

 徳島は昨季J2で4位に入り「J1昇格プレーオフ」準決勝で千葉と1―1で引き分けて決勝進出。最後は同3位の京都を2―0で破って四国初のJ1昇格を果たした。一発勝負の強さを証明した一方で、リーグ戦ではJ2優勝のG大阪、2位の神戸とは勝ち点で20、16も離され、実力差は歴然としていた。

 昇格決定後の戦力補強も目立ったものはなく、開幕前から降格の筆頭候補という評価。その下馬評を覆すことなく、開幕から9連敗で、一度も最下位から脱出できなかった。あるJ1クラブ関係者は「やっぱりJ2で4位とか6位のチームをJ1に上げちゃダメなんだよ。プレーオフのその時期だけは盛り上がるのかもしれないけど、次の年には必ず悲惨な結果が待っている。リーグ全体のレベルも下がってしまう」とJリーグの運営のあり方を批判した。

 12年のJ2で6位の大分もプレーオフの大逆転でJ1昇格を果たしたが、13年のJ1では最下位に終わり、1年で逆戻り。今年の徳島も同じ道をたどっただけに、Jリーグ側もプレーオフ制度のあり方を見直す必要がありそうだ。