【スペイン・マドリード発】2014年―15年シーズンの欧州チャンピオンズリーグ(CL)が16日(日本時間17日)に開幕し、各地で1次リーグ初戦が行われた。B組のバーゼルに所属するFW柿谷曜一朗(24)は1―5で大敗したレアル・マドリード(スペイン)戦の後半19分から出場し、待望の“CLデビュー”を果たした。

 柿谷がCLデビューを果たした。昨季欧州王者との一戦。ベンチスタートの柿谷は1―4と3点差を追いかける後半19分からピッチに投入されると、直後の同20分には、左サイドから中央へ切り込み、ロングシュートを放った。敵DFにブロックされたものの積極的な姿勢でアピールした。

 その後もDFラインの裏を狙うなど、ゴールへの意欲は高かったが、チームメートと呼吸が合わずにチャンスを作り出せない。後半40分には絶妙のタイミングでスルーパスが出たが、柿谷が反応できなかった。結局、大きな見せ場もなく、ほろ苦いCLデビューとなった。

 一方、CL連覇を狙うRマドリードは圧巻だった。序盤から主導権を握り、前半14分にオウンゴールで先制すると、同30分に左サイドから抜け出したFWベイルがループ弾。同31分には右サイドを突破したベイルのクロスにエースFWクリスチアーノ・ロナウドが合わせ、リードを広げた。さらに同36分にはこぼれ球をMFハメス・ロドリゲスが押し込むなど、怒涛のゴールラッシュを見せた。前半38分にバーゼルのFWゴンザレスに得点を許すも、後半34分にFWベンゼマが加点し、5―1で圧勝した。

 今季のRマドリードはスペインリーグで低迷し1勝2敗の13位。しかも13日にはホームで宿敵のAマドリードに1―2と敗戦したため、サポーターは不満をため込み、CL前日の15日にはクラブハウスから出てきたベイルの車を一部のサポーターが蹴りつけるなど、大爆発寸前の状態だった。

 そんな状況のなかで迎えたCL初戦を5ゴールと快勝。欧州連覇に向け結果を出したRマドリードが、スペインリーグでも巻き返すはずだ。