“マンUの重圧”に苦しむ香川

2012年08月15日 12時00分

 日本代表FW香川真司(23=マンチェスター・ユナイテッド)が“ビッグクラブの呪縛”に苦しんでいる。キリンチャレンジカップのベネズエラ戦(15日、札幌ドーム)に臨む日本代表に合流するため帰国した香川。マンU移籍後、初の凱旋試合に向け、ゴールへの高い意欲を示したが、その裏では世界屈指の名門クラブの看板を背負うことの苦悩を抱えていた。

 

 FW岡崎慎司(26=シュツットガルト)とともに成田空港に帰国した香川は、そのまま札幌入りし、日本代表の全体練習に合流した。時折、笑顔を見せるなど、リラックスムード。そんな練習が終わり、クールダウンに入ると香川は一人で黙々とシュート練習を始めた。

 

 11日(日本時間12日)にハノーバーとの親善試合に出場し、帰国したばかり。まだ疲労と時差ボケが残る中、志願の“特打ち”は異様な光景にも映った。香川は「代表は代表だし、しっかり切り替えないといけない。結果にこだわりたい。代表に来ても周りの目、ファンの人の期待を感じる」と険しい表情で語った。

 

 親善試合にもかかわらず、並々ならぬ決意と覚悟を表明したわけが、これには理由がある。協会関係者は「マンUに行ったことで今まで以上に(評価の)ハードルが上がった。普段でも厳しいマークの中でやっているんだけど、よほどのプレーを見せないとダメでしょう。周囲は“マンUの香川”という目で見るでしょうから」と明かした。

 

 世界ナンバーワンといわれるマンUの看板を背負うことになり、サポーターらはスーパープレーの連続を期待する。ただビッグクラブ移籍で香川へのマークもさらに厳しくなり、好プレーを発揮できるかは微妙な情勢。そんな中でも、結果を出さなければならないため、香川も必死なのだ。しかも香川は「俺はまだ代表で何も成し遂げていない」と言うように日本代表では結果を残せていない。背番号10を背負う以上は、どんな時でもチームを勝利に導かなければならないが、これまでブラジルW杯アジア最終予選3試合では1ゴールを奪ったものの、抜群の存在感を示したとは言い難い。

 

 こうした背景もあって「マンUの香川」は重圧を背負い、悩みを深めており、これまでにない取り組みで活躍を誓ったわけだ。香川は「五輪代表は男女が活躍した。一番上の(日本)代表が結果を残さないといけない」と強調。悩める男の脳裏には、「結果」の二文字しかない。