ウルグアイ戦(5日、札幌)へ向けて札幌市内で合宿中の日本代表MF田中順也(27=スポルティング)は、学生時代からしのぎを削ってきたライバルFW小林悠(26=川崎)の分までの活躍を心に決めている。

 2012年2月のアイスランド戦以来となる代表招集となった田中は、2日にポルトガルから帰国して、札幌で行われている代表合宿に合流。練習後には、ちょっとだけ残念そうな表情で本紙にこう語った。

「(小林は)Jリーグで点を取っていたし(現在リーグ4位の9得点)、代表に呼ばれていると思っていました」。今回は小林と同じピッチに立てなかったが、きたるその日まで「頑張らないといけないですね」と代表定着を誓っている。

 そのためには所属チームでの定位置確保も必須だけに、サッカーのレベルアップはもちろん、ポルトガル語をマスターすべく通訳をつけずに奮闘中だ。「まだ監督の言っていることが分からないので、急ピッチで勉強しています。今はひたすら(ポルトガル語を)読むくらいですけど」。現在クラブの施設で生活しているが、家を見つけて生活が落ち着き次第、家庭教師をつけて、みっちり仕込んでもらう予定だ。

 こうして一歩一歩前に進んで行った先には、得意の左足を生かして代表でのFKキッカーになる野望もある。

「今は蹴る人がいますからね。まずは点を取りたいです。キッカーはチームに必要だと思われて、そういう雰囲気になってからです」。これまでFKを蹴ってきたエース本田からキッカーを奪う日はくるのか。すべてはゴールを決めてからだ。