アギーレジャパン“フライング発表”左利き田中にポスト本田期待

2014年08月24日 11時00分

田中は2012年2月アイスランド戦以来の代表入り

 サッカー・アギーレジャパンのメンバー入り“第1号”は何とも意外な男だった。ポルトガル1部リーグのスポルティング・リスボンは21日、今季から加入したFW田中順也(27)が日本代表に招集されたと発表した。


 9月に2試合(5日札幌、9日横浜)を戦う日本代表メンバーは28日に発表予定だが、海外クラブ所属選手には17日に招集レターを送付。その際に日本サッカー協会は28日まで選出メンバーを非公表とする方針を示したものの、クラブ側が早々に“フライング発表”してしまったのだ。


 田中は2012年2月のアイスランド戦でA代表デビューを飾っているが、それ以降は代表から遠ざかっている。ブラジルW杯では候補にすら名前が挙がらなかった。年齢的にも若手の有望株というわけではないのに、なぜ招集されたのか。


「ザックさんの時から協会の評価は高かったし、代表には左利きの選手が少なすぎるというのもあるんじゃないか。田中はFKも蹴るようになっていたし、MF本田圭佑(28=ACミラン)がダメになった時に左で蹴れる選手という意味でも代わりとして考えられているのでは」とは在京のJリーグクラブ関係者。


 ブラジルW杯の代表メンバーでは、フィールドプレーヤーで利き足が左は本田ただ一人。攻撃のバランス面から左利きの人材発掘は日本代表にとって急務だった。特にFKキッカーは本田がどれだけ外しても代役がおらず、W杯でも得点機を潰し続けた。


 そこで新チームでは本田の代役探しが優先課題とされ、まず田中に白羽の矢が立った。スポルティング移籍の決め手となった左足の決定力はもちろん守備も献身的で、経験が少なかったFKも4月29日のG大阪戦(田中は柏所属)でスーパーゴールを決めプレーの幅を広げている。田中が第1号となったのはたまたまとはいえ、皮肉にも「ポスト本田」を見据えた選考が浮き彫りになった。