アジア大会連覇を狙うサッカーU―21日本代表の手倉森誠監督(46)が21日、別表の通りメンバーを発表した。


「将来のA代表につながる活動が始まるという意識で戦ってもらいたい」と代表メンバーに注文をつけた指揮官が強烈に意識していることは、ブラジルW杯で主流になった“トレンド”だ。

 4年前の南アフリカW杯はパスサッカーのスペインが優勝したが、ブラジルW杯では守備を固めてカウンターで仕留める戦術が台頭。守ってカウンターのサッカーは、実力で劣るチームが格上のチームを倒すための苦肉の策というイメージが強かった。だが、攻撃重視のザックジャパンでは世界で歯が立たなかったのが現実。戦術の引き出しの多さの重要性を改めて知らされた。「日本は強豪国ではない。示されたスタンダードに対して僕たちは意識してやっていかないといけない立場」と指揮官も心得ている。


 アジア大会では、イラクとクウェートの中東の強豪2か国と同組になったことで、前回王者としてのプライドを捨て慎重な姿勢で臨む考えを強めた。A代表のハビエル・アギーレ監督(55)も「守備を固めて勝利を目指したい」と話しているように、攻撃一辺倒では世界で勝てない。


 手倉森監督はA代表のコーチも兼任するだけに「(アギーレ監督の)4―3―3に配置する選手のスタイルも参考にし、アドバイスも聞いていきたい」と協力を求めるつもりだ。


 世界のトレンドにマッチした内容で大会連覇を成し遂げれば、16年リオ五輪へ向けて大きな収穫となるのは確実。あとは選手たちがどこまで対応できるかだ。