アギーレジャパンは“問題児”大歓迎

2014年08月20日 16時00分

浦和在籍時、“悪童”のイメージが定着していた原口元気

 日本代表のハビエル・アギーレ新監督(55)は問題児も大歓迎だ。前任のアルベルト・ザッケローニ氏(61)は選手選考の際にチームの和を重視。トラブルメーカーの招集を敬遠したが、アギーレ監督は多少の素行不良には目をつぶり、チャンスを与える方針。単なる仲良しチームから脱却し、世界と対等に渡り合える“戦う集団”を目指す。

 

 これもアギーレ流ということか。コンスタントに日本代表に選手を送り出すJリーグクラブ関係者が明かす。

 

「アギーレさんは過去にとらわれないタイプだと聞いている。個性が強い選手やヤンチャな選手もむしろチームには必要という考えのようで、そのへんはザックさんとは少し違うのかもしれない」

 

 ザック政権では、主将を務めたMF長谷部誠(30=Eフランクフルト)を筆頭にDF長友佑都(27=インテル)ら優等生タイプの選手を重用してきた。その半面、実力の評価が高くても、素行に問題があったりトラブルを起こした経験がある選手の招集には慎重な姿勢を貫いた。

 

 抜群の決定力を持つFW原口元気(23=ヘルタ)は浦和在籍時の2011年12月に同僚のDF岡本拓也(22)に蹴りを入れて左肩に全治3週間のケガを負わせ謹慎処分を受けた。他にも何かと問題のある行動を繰り返し“悪童”のイメージが定着。日本代表では国内組で臨んだ13年の東アジアカップこそ出番はあったが、海外組を含めたフルメンバーのザックジャパンで起用されることはなかった。

 

 また、FW宇佐美貴史(22=G大阪)はユース時代から天才と呼ばれながら、ロンドン五輪代表チームで造反とも取れる行為により孤立した。12年にベストヤングプレーヤー賞(Jリーグ新人王)に輝いたMF柴崎岳(22=鹿島)もロンドン五輪代表候補合宿でMF金崎夢生(25=ポルティモネンセ)とピッチ上でつかみ合いのケンカ。鼻っ柱が強い逸材2人は、いまだに代表デビューに至っていない。

 

 しかし、アギーレ監督は指揮をしたメキシコ代表やスペインのクラブで“荒くれ者”も積極的に受け入れてきた。時に問題児と言われるくらい個性的な選手がいたほうがチームの活性化につながる…という意見の持ち主。日本代表監督の就任会見で「すべてのプレーヤーにドアが開いていると言いたい」と強調したのも、そうした思いの表れだ。同世代の原口、宇佐美、柴崎の“問題児トリオ”にも十分チャンスがあるということだ。

 

 多少の素行不良には目をつぶり、完全なる実力優先主義。ブラジルW杯惨敗の敗因にも指摘されるなれ合いムードは一掃され、アギーレジャパンは武闘派集団として生まれ変わりそうだ。