アギーレ新監督が“球界のレジェンド”王&野村氏と合体

2014年08月13日 07時30分

意外におちゃめ? アギーレ晋監督は舌を出していたずらっぽく笑った

 サッカー日本代表のハビエル・アギーレ新監督(55)に、異色の“日本化プラン”が検討されている。11日に来日して就任会見を行ったアギーレ氏は、メキシコ出身とあって大の野球好き。野球大国の日本がこの情報を生かさない手はない。日本サッカー協会では球界で大きな功績を残し、世界的に有名な王貞治氏(74=ソフトバンク球団会長)、楽天やヤクルトなどで監督を務めた野村克也氏(79=解説者)らレジェンドを新監督に紹介し、日本人のメンタリティーを注入することをもくろんでいる。

 6月のブラジルW杯では1分け2敗で1次リーグ敗退。惨敗を喫した日本代表を立て直すため、日本にやって来たアギーレ監督は「2018年のロシアW杯はぜひとも出場したい。それに若い世代の育成にも関心を持っているので、そういうところに目を配りながら代表監督をやっていきたい」と決意を表明した。

 新指揮官は厳格なムードを漂わせながら話したが、素顔は陽気なメキシカン。しかも野球が盛んなメキシコ出身とあって大の野球好きだ。かつて「野球の才能がなかったからサッカーを始めた」と話したこともあるほどで、当然ながら野球の最高峰メジャーリーグにも精通。お気に入りはオークランド・アスレチックス。メキシコ代表を率いた2010年南アフリカW杯前には、米紙のインタビューで、チーム作りや戦術に関して、野球を参考にしている部分もあることを明かしている。

 こんな部分に目をつけた日本サッカー協会は、一刻も早く日本人のメンタリティーを理解してもらおうと、アギーレ監督と球界レジェンドとの“合体”を検討中だ。

 ある協会関係者は「監督は野球好きで、日本のプロ野球も見たいと思っているようだが、観戦にとどめるだけでなく、球界で実績を残した監督らと交流を持ったら、日本人の代表選手を指導するうえで間違いなくプラスになる」と話す。

 いくらメキシコ代表監督として2度のW杯16強入りを果たし、スペインリーグでも実績を残してきた知将であっても、日本人を指導するのは初めて。これまでと同じアプローチでは、思うような結果を残せないかもしれない。

 そこで“助言”をお願いするのが、球界の名将だ。王貞治氏や野村克也氏と指導論に花を咲かせれば、日本人にフィットした指導法を構築する絶好の機会となる。

 特に王氏は通算868本塁打の世界記録を保持。監督としても06年の「第1回ワールド・ベースボール・クラシック」で日本代表の指揮を執り、世界一に導いた。このとき日本をアシストしたのがアギーレ監督の母国・メキシコだ。日本は第2ラウンド1勝2敗で敗退濃厚だったが、メキシコが米国を破る大金星で3チームが1勝2敗で並び、失点率で日本が準決勝に進み、世界一に輝いた。当時の心境や気持ちの切り替えなど、アギーレ監督にとっては貴重な経験談だろう。「世界のホームラン王」からのアドバイスは何よりの糧になるはずだ。

 実際、アギーレ監督は「日本がどのような国で、どのような習慣があるのかについて本をたくさん読んできた」と日本代表を指揮するうえで日本人の理解を深める必要性を痛感しており「渡りに船」のプランに違いない。

 日本サッカー協会の大仁邦弥会長(69)も「そういうことをやっていくことになるんじゃないか。(日本人の理解について)本人も意欲的で興味を持っている」と実現に向けて前向きな姿勢を見せた。幸い、川淵三郎最高顧問(77)は王氏や野村氏とも親交があり、近いうちに実現する可能性は十分ある。日本では新監督の知名度がいまひとつなだけに、アギーレジャパンに王氏や野村氏が全面支援となれば話題性は抜群だ。

“球界のレジェンド”が2018年ロシアW杯出場、そして初のベスト8入りを目指すアギーレジャパンの強力な援軍になりそうだ。