アギーレの意外な武器は「飲みニケーション」

2014年08月01日 09時00分

 日本代表の新監督に決定したメキシコ出身のハビエル・アギーレ氏(55)は意外な“武器”を持っている。メキシコ代表やスペイン1部などの監督を歴任してきたアギーレ氏は緻密な戦術家として評価を得ているが、それを支えているのはピッチ外の「飲みニケーション」。グラス片手に持ち前の明るさで選手から裏方まで幅広い人脈をつくり、情報収集に生かしているという。

 

 欧州のコーチライセンスを持つJクラブ関係者が新監督の意外な素顔を明かす。「アギーレは自分からいろいろな場所に足を運んで、積極的にコミュニケーションを取るタイプ。自分のチーム以外の人間とも気軽に飲んだりして、どこに行っても仲良くなるみたいだよ。だからすごく顔が広いし、そうしたところから大事な情報を引き出すのもうまい」

 

 アギーレ氏は両親がスペイン出身で、自身はメキシコで生まれ育った。筋金入りのラテン気質は自他ともに認めるところで、暇さえあれば「調子はどうだ?」と誰かれ構わず声をかけ、いつの間にか“井戸端会議”が始まっているというほど、おしゃべり好きだ。

 

 監督としての業務に追われながらも、時間を見つけては選手やスタッフを食事に連れ出し、自身の経験を語ったり失敗談で笑いをとったりと、抜群のトーク力を発揮。自分が指揮を執るチームに限らず、他チームの選手やコーチにスカウト、代理人やOB、メディア関係者ら国籍を問わずに「飲みニケーション」でつながり、幅広い人脈を形成している。

 

 そうしたネットワークをフル活用し、普段は見えない選手の一面や対戦相手の特徴を細かい部分まで把握。単なる“のんべえオヤジ”ではなく、情報収集に生かして輝かしい実績を積み重ねてきたのだ。

 

 日本サッカー協会の原博実専務理事(55)も「来日したら間を置かずに常に試合があるところに視察に行く予定になっている。ミーティングをずっとやるとか、そういうことはないと思う」と徹底した“現場主義”であることを強調する。

 

 アギーレジャパンでは宴会で「Salud!(スペイン語で『乾杯!』)」とグラスを傾ける機会が増えるのは間違いなさそうだ。