J1・FC東京の元日本代表FW平山相太(29)が、27日の仙台戦(味スタ)で1ゴール1アシストの活躍を見せ、アギーレジャパン入りを猛アピールした。

 前半18分に高さを生かした豪快ヘッドで先制点を挙げると、同33分にはワンツーからFW河野広貴(24)のゴールをアシストし、3―0の勝利に大きく貢献した。「いいクロスが上がっていたので決められて良かった」と充実した表情で話したが、その胸には期する思いがあった。

 かつて「怪物」と呼ばれ、日本代表のエース候補と期待された。ところが、故障を繰り返してザックジャパンから遠ざかる一方になった。ドン底の状況にあった“元怪物”を奮い立たせたのは、長崎・国見高の先輩FW大久保嘉人(32=川崎)だ。

 ブラジルW杯をテレビ観戦しながら、奮闘する先輩のプレーを目に焼きつけた。4年後のロシアW杯は33歳で迎えるが、大久保は32歳でブラジルのピッチを駆けめぐった。平山は「本当に、すごい人。嘉人さんが代表でプレーするというのは、すごく刺激になる。僕も、また同じ舞台でやりたい」と目を輝かせる。

 代表復帰に向け「まずはクラブで、しっかり結果を出すこと。その先に代表があると思っている」。アギーレジャパン入りを実現させ、完全復活を宣言する。