世界W制覇見えた「年俸600万円」の指揮官

2012年08月08日 12時00分

<ロンドン五輪>サッカー女子準決勝、2点リードで迎えたなでしこジャパンは快勝ムードが一転、フランスの猛攻にさらされた。最後は相手のPK失敗にも助けられ、粘りに粘るという真骨頂を発揮しての勝利となった。

 史上初のメダル獲得に佐々木監督は「選手たちの『勝ちたい』という意欲が伝わってきた。今日の勝利は感無量」と選手に感謝した。会見後、記者の姿を見つけると握手を求めてきた。熱く握り返したが、2008年北京五輪で4位に終わった姿も見ている記者は佐々木監督が就任した際の話を思い出していた。

 07年11月に大橋浩司前監督(52)の任期満了に伴い、日本サッカー協会の上田栄治女子委員長(58)から監督昇格の打診を受けた時は、悩みに悩んだという。提示された年俸はわずか600万円(推定)。Jリーグ監督と比較しても安く、知人や友人に相談。多くの人が反対したため、一度は固辞することも考えた。

 ただ順子夫人は違った。チャレンジを求めたという。これに佐々木監督は奮起し「やるからには世界一を目指す」と要請を受諾した。08年の東アジア選手権(中国)で女子初の公式戦タイトルを奪うと、10年広州アジア大会で金メダル、そして11年ドイツ女子W杯制覇とステップアップした。女子W杯制覇でボーナス400万円を手にできたとはいえ、佐々木監督はまだまだ女子サッカーの地位の低さを憂いている。

 いつも女子サッカー界の将来を気にかける佐々木監督は「次の監督にはボクの10倍くらいの給料をあげてほしい」と本紙記者に語ったこともある。女子W杯、そして五輪金メダル…なでしこジャパンの前に立ちはだかるのは最強の敵・米国だ。

 

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