国際親善試合・日韓戦(25日、日産スタジアム)の開催に韓国内でも反対意見が出ている。

 韓国サッカー協会は15日、日本戦に臨む同国代表メンバー24人を発表した。W杯予選も一部で延期になったように世界的に新型コロナウイルスの影響が深刻化する中、わざわざアウェー戦に臨むことを疑問視する声は多い。韓国紙「スポーツソウル」によると、同代表チームが昨年11月に行った欧州遠征でクラスターが発生したこともあり「アウェーに赴いて戦う今回の国際親善試合を憂慮する声も多いようだ」という。

 各メディアは、韓国代表のパウロ・ベント監督(51)が反対意見について「すべての社会構成員が、自分の所属する分野において防疫可能な範囲で自身の仕事をこなしている。我々はサッカーの試合をすることが仕事だ」とし「特に2019年11月から昨年11月まで、我々は1度しか招集トレーニングを行えなかった」とコメントし、6月のW杯2次予選に備えてチーム強化のために不可欠と強調した。

 その上で指揮官は「さまざまな状況を総合的に検討して決定したものだ。試合を行えるということが確認されたから進められたのだ。もちろん、最も重要なのは防疫指針だ。その部分は、昨年11月よりもさらに最大限安全に試合をしてこられるよう、医療チームが徹底的に準備していると聞いている」とし「可能な範囲でサッカーは続けなければならない」と話したという。

 すでに韓国内では、今夏の東京五輪の開催実現に向けて自国代表が利用されているとの見方も出ている。万全を期しているとはいえ、仮に日韓代表両チームにコロナ陽性者が出るようなことがあれば、大問題に発展しそうな雲行きだ。