新指揮官の真意は…。サッカーW杯ブラジル大会の日本代表FW本田圭佑(28)所属のACミラン(イタリア)を仕切るフィリッポ・インザーギ新監督(40)が10日、就任会見を開いた。チーム再建を託された元イタリア代表FWは、本田について「素晴らしいプロ意識をもった選手だ。3トップの右や、中盤の左サイドを考えている。ただし、8月31日に移籍市場が閉まるのを待ってから(ポジションを)決める」と、大きな期待を口にした。


 だが…気になるのは指揮官があえて「移籍市場が閉まるのを待って」とつけ加えたことだ。名門クラブの栄光の背番号「10」を受け継いだ本田だが、2013―14年シーズンのリーグ戦はわずか1ゴール。不振はそのままW杯まで続いた。地元メディアでも今夏の放出の可能性が報じられ、新シーズンの見通しが立っていない。


 しかも、ミラン事情に詳しい関係者が明かす。「本田は今年に入ってずっとあんな調子だし、むしろ香川(真司=マンチェスター・ユナイテッド)の方が使い道があると考えている。ドリブルもパスも、ゴールもできるしね」。なんとミランは本田の代わりとして香川に注目しているという。


 同じく不振の続く香川はマンUからの放出がささやかれているが、今年4月に英国メディアは「ミランが獲得に興味」と報じている。実際、ミランは現在でも香川に興味があるそうで「スポンサーとかのことを考えても、ミランは日本人選手を1人は置きたいと思ってる。本田を出して、香川が買えるなら、そうするだろう」(同関係者)。


 W杯敗退後、公の場に姿を現していない本田は、22日に米ニューヨークでチームに合流する。ザックジャパンのダブルエースの周辺がまた騒がしくなってきた。