【フロリダ州タンパ発】日本代表ザッケローニ監督は注目の1トップについて、FW岡崎、FW本田を起用する方針はなく、FW大久保、FW柿谷、FW大迫の「3人と考えている」と明言。本大会のスタメン争いは絞り込まれてきた。

 大久保は「一番やりたいのは前(1トップ)だよ。練習では1回もやってないけど…。でも1回見てもらいたい。マジで1回だけ…」と意欲的だ。昨季J1得点王で、高い決定力が魅力のストライカー。5月27日のキプロス戦では途中から1トップで出場し、存在感を見せた。W杯本番での先発を熱望している。

 一方、若武者2人も負けていない。今季Jリーグで不振の柿谷はコスタリカ戦(2日=同3日)で1ゴール1アシストとアピール。スタメン奪取に向け「うん、て言わへん人おらんでしょ!」と力を込めた。ドイツでレベルアップした大迫は「選考、選考となるとサッカーにならない。自分の感覚、考えを一番大事にすることが重要。それがチームのためになる」と秘めた決意を明かした。

 3人ともスタメンの座を譲る気はないが、指揮官は1トップについて“変幻自在”の起用法を検討している。

「相対的なコンディションであったり、どういうゲームになるのかを想定してスタメンを決めていくことになる」と話し「攻撃には様々なオプションを持っている」という。

 たとえばリスクを冒さずに、堅実な戦いを進めるのであれば、前線でキープ力のある大迫が適任となるだろう。2列目との連係やパスワークでDFを崩すのならば柿谷、前線から激しくプレスをかけて仕掛けるのならば大久保…といった形でチームの戦い方に合わせ、1トップも使い分けていく方針なのだ。

 もちろん最終的には選手の体調面を見極めたうえで、1トップを選定することになるが、スタメンの座を射止めるのは果たして誰になるのか。