宇佐美「出番なし」か「秘密兵器」か

2012年08月01日 18時00分

【英国・コベントリー31日(日本時間1日)発】日本の命運はMF宇佐美貴史(20=ホッフェンハイム)が握る――。男子1次リーグD組の日本は1位突破をかけてホンジュラス戦(1日=日本時間2日)に臨むが、かつて「問題児」と言われた宇佐美の存在がクローズアップされている。いまだ出場機会のない天才ドリブラーはピッチ内外でどんなパフォーマンスを見せるのか。イレブンもメダル獲得の“キーマン”として注視しているのだ。

 五輪メンバーに選出された宇佐美は、スタメン起用された18日の親善試合ベラルーシ戦で、再三チャンスを作る活躍を見せた。ただ21日の親善試合メキシコ戦は周囲との連係が合わずに前半でベンチに下げられ、以降はレギュラーを剥奪。本大会では2試合とも出場機会がない。

 日本はFW大津祐樹(22=ボルシアMG)、FW永井謙佑(23=名古屋)の活躍で早々に決勝トーナメント進出を決めたが、宇佐美は完全に蚊帳の外。ところが、キャプテンのDF吉田麻也(23=VVV)は今後の戦いに向け「宇佐美をどう生かすかがカギになるんじゃないか」と意外にもキーマンに指名した。

 吉田によると「今の日本のサッカーはFW永井とか攻撃陣が前線から(守備のために)すごく走って運動量が必要になっている。ただ、これを(五輪の)全試合で続けることはできない。そこで他の選手の力が必要になってくる」

 五輪では中2日の戦いを強いられるため、選手の消耗は激しい。なかでも攻撃陣はかなり疲弊気味。特に、左足首を負傷している大津はできるだけ休ませたい。そこで誰もが認める才能を秘める宇佐美の力が欠かせないという。

 一方で、ある選手が「ちょっと孤立している感じになっている」と漏らすように、宇佐美はチーム内で浮いた存在になっている。これまで出番がないことにイラ立っているようで、コベントリーの会場視察ではあえてイレブンと距離をとり、ピッチの出入り口に一人で座り込んでいた。

 本紙の直撃にも宇佐美は「察してください…」と言うだけ。明らかにモチベーションは低下している様子だ。関塚隆監督(51)に反抗的な態度を取ったため、代表に呼ばれなかった時期もあった。この状態が続けば、チームの士気にも影響しかねない。

 五輪はメンバーわずか18人で戦うため、全選手の力が欠かせない。それだけに、宇佐美が秘密兵器となるか、それとも反逆児で終わるかがメダルへのカギとなりそうだ。

 

関塚監督はエジプト戦に自信

決勝Tは後半から永井を投入だ

関塚ジャパン首位通過 次戦はエジプト

 

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