ブラジルW杯に臨む日本代表FW大久保嘉人(31=川崎)に朗報が舞い込んだ。ザックジャパンでの背番号が「13」に内定したことが判明。これは“サプライズ”ではなく、希望通りの番号を手にすることになった。救世主として期待されるストライカーのさらなる発奮材料になりそうだ。

 日本代表の背番号はFW香川真司(25=マンチェスター・ユナイテッド)の「10」、FW本田圭佑(27=ACミラン)の「4」のように、常連組は固定化されている。ブラジルW杯に向けても、大きな変更はないもようだ。

 そんななか、注目されたのは大久保の背番号。サプライズ男はW杯メンバーに選出されてから「13」をつけることを熱望してきたが、関係者によると、日本協会内での検討の結果「13」に内定したという。

 ザックジャパンでは主にMF細貝萌(27=ヘルタ)がつけていたものの、W杯メンバー23人から落選(予備登録30人には選出)。ちょうど空き番号になっており、大久保の願いがかなった。他の選手の背番号とともに、25日に都内で行われる日本代表の壮行会で発表される予定だ。

 大久保は「13」と縁が深い。2007年に移籍した神戸では、元日本代表FW永島昭浩氏(50)が2000年までつけていたエースナンバーを新加入の身で託された。昨年から移籍した川崎でも「13」を選び、J1得点王を獲得。4年前の南アフリカW杯の「13」はDF岩政大樹(32=テロ・サーサナ)がつけ、大久保は「16」だった。ようやく代表で希望がかなったことは、大久保にとって大きな力になるはずだ。

 ファンの間では、すでに“大久保の新しい背番号が入ったレプリカユニホームが欲しい”という声が上がっている。日本代表のユニホームを担当するオフィシャルサプライヤーのアディダス・ジャパン社にとっては人気の「10」や「4」に加え、新たに「13」がドル箱となるのは確実だ。

 大久保は19日、川崎の練習に参加し、クールダウンを行った。練習後にはテレビ、雑誌などの取材を6件こなし、集まったサポーターにも丁寧にサインをした。クラブハウスでは「ブラジルを食ってきます!」と宣言し、ブラジル料理店で開催された選手会主催の壮行会に向かった。

 21日からはいよいよ代表の鹿児島合宿に参加する。約2年ぶりのザックジャパンでどんな活躍を見せるのか。念願かなった大久保への期待は高まるばかりだ。