イングランド・プレミアリーグ、マンチェスター・ユナイテッドに所属する日本代表MF香川真司(25)が11日のサウサンプトン戦に左MFで先発したが、見せ場をつくれず前半で交代。2010年の欧州移籍後、初の無得点でシーズンを終えた。今季は不本意な一年を過ごしたが、完全復活するためにはどうすればいいのか? 元日本代表MF前園真聖氏(40)は、来季は「他クラブに移籍するしか道はない」と緊急提言した。

<前園真聖のゾノの焦点!>移籍2年目の香川にとって、今季は勝負の年となるはずだったけれど、あまり出場機会に恵まれなかった。それで調整も難しくなったのか、結局最後まで調子は上がらなかったね。ドルトムント時代のパフォーマンスの半分も出せなかったし、得点もゼロ。かなり厳しいシーズンだったんじゃないかな。

 納得する結果を残せなかった香川はイングランド残留を希望しているようだ。その気持ちは十分に理解できるけれど、得意のトップ下はイングランド代表FWウェイン・ルーニー(28)やスペイン代表MFファン・マタ(26)ら世界的な選手がひしめいている。確実に再起するには、他クラブに移籍するしか道はないと思う。

 欧州メディアでは、すでに移籍報道が飛び交っているが、これも多くのクラブが香川の実力を高く評価している証し。高額な移籍金や年俸を支払ってまで「来てほしい」と言ってくれるのは、選手冥利に尽きる。今夏はブラジルW杯があるので移籍市場も活性化するし、再スタートするにはいいタイミングだろうね。

 移籍を決断する際に、重要視してほしいのは監督。マンUに移籍できたのはアレックス・ファーガソン前監督(72)に誘われたからだし、今季起用されなかったのもデービッド・モイズ監督(51)に交代したからでしょ。さらに言えばドルトムントで成功したのは、クロップ監督と信頼関係を築けたから。だから、どんなクラブに移籍したとしても、指揮官との関係が良好なら不得手なポジションで起用されることはないはずで、復活は間違いないでしょう。

 当面は、6月のブラジルW杯で本来のパフォーマンスをしっかりと見せること。そうすれば多くのクラブからオファーが届くはず。その中で、条件に見合うクラブを選べばいいんじゃないかな。