イタリアリーグの名門ACミランに所属する日本代表MF本田圭佑(27)は7日(日本時間8日)のジェノア戦で待望のリーグ初得点を決めた。2―1の勝利に導く決勝ゴールで、ようやく10番を背負う責任を果たした。今後の活躍が期待される一方、「10億円プレーヤー」という新たな目標も設定している。現年俸250万ユーロ(約3億5000万円)の4倍増を勝ち取り、世界トップ10入りを狙う。

 本田は子供のころからイタリアのビッグクラブ入りやレアル・マドリード(スペイン)で10番を背負う「夢」を掲げてきた。ACミランでもついにリーグ初得点をマーク。ここまでは着実にステップアップしてきたと言っていい。だが、日本のエースの野望はまだまだ続く。本田は「次は年俸10億円を稼ぐ選手になる」と星稜高(石川)時代から親しく付き合う関係者に豪語しているという。

 ミラン移籍後には同クラブの「伝説」と言われるFWマルコ・ファンバステン氏(49)のような存在になり、ポルトガル代表FWクリスチアーノ・ロナウド(29=レアル・マドリード)を超えたいなどとも関係者に明かしてきたが、その先にあるのは「ビッグマネー」だったようだ。

 年俸はクラブからもらうサラリーのこと。テレビCMやスパイクメーカーなどの契約金を含まず、選手の価値を表す指標とも言われる。現時点で世界トップはイングランド代表FWウェイン・ルーニー(28=マンチェスター・ユナイテッド)の年俸1560万ポンド(約26億円)。本田も10億円なら年俸ランキングのトップ10入りも見えてくる。

 現在の年俸は250万ユーロ。来季は300万ユーロ(約4億2000万円)が見込まれるが、野望達成には700万ユーロ以上(約9億8000万円)までアップさせなければならない。ブラジル人選手を欧州に送り込んでいる公認選手代理人は「年俸を上げるには、ミランでゴールを取り続けて契約の見直しや延長を取り付けるか、大活躍して他のクラブに移籍するしかないだろう」

 ミランではブラジル代表MFカカ(31)の年俸1000万ユーロ(約14億円)が最高額。同代理人は「一般論になるけど、超一流選手は別にしても、欧州クラブは30歳を超える選手の年俸をアップしないもの。(本田は)この1、2年が勝負じゃないか」と話す。欧州では年俸200万ユーロ(約2億8000万円)を超えれば「一流選手」と言われる。ミラン移籍を果たした本田は、待望の初ゴールで「一流」の存在感を示した。次の目標「超一流選手」に向けても有言実行なるか。(金額は推定)