サッカーの欧州チャンピオンズリーグ(CL)決勝トーナメント1回戦第2戦が19日(日本時間20日)に行われ、日本代表MF香川真司(24)が所属するマンチェスター・ユナイテッド(イングランド)はオリンピアコス(ギリシャ)に3―0で勝ち、2戦合計3―2と大逆転で準々決勝進出を決めた。エースFWロビン・ファンペルシー(30)がハットトリックの大暴れ。香川の出番はなかったが、今後にチャンスが残る結果となった。

【英国マンチェスター発】エースのワンマンショーだった。第1戦は0―2とまさかの敗戦。90分間で勝ち切るには最低でも3点が必要な厳しい条件だったが、ファンペルシーがその数字をいとも簡単にクリアした。

 開始直後から主導権を握ったマンUは前半18分、MFギグスのクロスをMFルーニーがヘディングシュート。これは惜しくも左ポスト直撃したが、25分にファンペルシーがエリア内でギリシャ代表DFホレバスに倒されてPKを獲得。これを左足で豪快に決めて先制した。

 さらに前半ロスタイム、ファンペルシーはルーニーの右クロスに合わせて2点目。これで2戦合計スコアを同点にすると、後半7分に左足で直接FKを突き刺し、マンU加入後では初のCL決勝Tでのハットトリックを達成。終了間際には接触プレーで左もも裏を痛めて退場するアクシデントもあったが、チームを救う活躍にサポーターからの拍手はやまなかった。

 香川はこの勝利をベンチで見守った。前日会見でモイズ監督は「明日のどこかで必ず出番がある」と香川の起用を明言していたが、結局出番はなし。2戦合計でリードを奪った時点で守備的戦術になったことが影響した。それでも、準々決勝に進んだことで出場機会が巡ってくる可能性は残った。香川にとってもひと安心の結果となった。