J1浦和の“横断幕問題”が波紋を広げている。埼玉スタジアムで8日に行われた浦和―鳥栖で「日本人以外お断り」の意味に受け取れる「JAPANESE ONLY」と書かれた横断幕が掲げられた問題で、浦和の淵田敬三社長が10日、Jリーグを訪れて村井満チェアマン(54)に陳謝した。


 村井チェアマンは浦和側に今週中をめどに調査結果をまとめるよう求めた。一方で、前日には「差別的な意図があるものだったらJリーグとして黙っていられない。厳正に臨まねばならない」と厳罰の可能性を示唆している。


 特に国際サッカー連盟(FIFA)が人種差別的行為の厳罰方針を強めており、昨年5月には、違反があった場合に2段階処分を求め「初回の、あるいは小さな違反の場合、警告、罰金、または無観客試合などの懲罰が適用されるべき」と決議した。


 Jリーグも今年度から懲罰規定に無観客試合の開催を追加している。調査の結果次第では、FIFAの決議に照らし合わて初の厳罰が下される可能性もあり、動向が注目される。