2日、横浜MはJ1開幕戦で大宮を2―0で下し、今季の公式戦3試合目にして初勝利を挙げた。元日本代表MF中村俊輔(35)はフル出場で勝利に貢献。トップ下で今季も変わらぬ存在感を見せたが、その10番を守備的MFで起用するプランがあるという。

 今季の横浜Mはアジアチャンピオンズリーグ(ACL)とJリーグを並行して戦う。横浜Mの樋口靖洋監督(52)は過密日程対策として「ターンオーバー(2チーム編成)といったら大げさだけど、2つのポジションができる選手が何人かいる。俊輔もボランチに入ったりできる」と語った。

 昨季のJリーグMVPはピッチ内外で不可欠な存在だが、35歳になり体力的には下降期に入っている。過密日程のなかで出場を続ければいつパンクしてもおかしくない。

「ポリバレント(複数のポジションをこなせる能力)っていう最近のはやりですか。交代枠は3つしかないので、疲労度とかを考慮して起用することになる」(樋口監督)

 トップ下は非常に消耗度の高いポジション。そこで運動量が比較的少ない守備的MFでも併用し、俊輔の肉体に大きな負荷がかからないようにするという。すでに昨シーズンも守備的MFで起用したこともあり、手応えはつかんでいる。

 本来ならターンオーバー制を採用し、休養を挟みながら起用したいところだが、俊輔は代役がいない立場。ポジションを変えて対応するしかなく、苦肉の策とも言えそうだ。