強豪マンチェスター・ユナイテッド(イングランド)の日本代表FW香川真司(24)は25日(日本時間26日)に欧州チャンピオンズリーグ(CL)に臨む。ホーム&アウェーの決勝トーナメント1回戦オリンピアコス(ギリシャ)戦の結果次第では“日本復帰”が急浮上しそうだ。

 香川はスペイン代表MFファン・マタ(25)の加入で出番が激減。それでも「欧州CLで結果を残してこそ世界に認められる」と“ビッグイヤー”を制するチャンスを優先し、残留を決めた。ただ1回戦で敗退すれば残留した意味が薄れてしまうのも事実だ。

 あるJ2クラブ監督は「CLでは(チェルシーで今季出場実績がある)マタが出られないから香川にもチャンスがあるけど、CLで負けてしまえば今後の出場機会はもっと減るでしょう。あくまで香川本人が決めることだけど、ゲーム感覚も鈍るかもしれないしブラジルW杯を見据えれば(移籍を)考えたほうがいいかもしれないね」。

 すでに1月末で欧州の移籍市場は終了しているが、シーズンの制度が違う日本などに移籍することは可能。Jリーグの選手登録は3月28日まで。香川が復帰を望めば、獲得に手を挙げるJクラブはありそうだ。

 現実的にはレンタル移籍が確実で6月末までの約3か月で推定2億円以上の資金が必要となるが、Jクラブ関係者は「(香川なら)すぐに回収できると考えるクラブはある」。

 2010年南アフリカW杯前、スペインで出場機会の少なかったMF中村俊輔(35)がJリーグ開幕直前に横浜Mへ移籍した。タイムリミットが迫る中、ブラジルW杯に向け国内では香川復帰の待望論も出てきた。果たして「日本の10番」は大きな決断を下すのか。