【武田修宏の直言】

　サッカーのウルグアイ代表ＦＷディエゴ・フォルラン（３４）がＪ１Ｃ大阪入りしたね。２０１０年南アフリカＷ杯の得点王とＭＶＰを獲得したストライカー。どんなプレーを見せてくれるか。今から楽しみだよ。今季のＪリーグの話題を独占するんじゃないかな。


　世界的なストライカーだけど、Ｊリーグで活躍するには、ちょっと時間がかかると思うんだ。その理由は日本サッカーのスタイル。Ｊリーグの特徴は何といってもスピード、攻守の切り替えが早く、スピーディーな試合展開で知られるけど、これは世界でも異質なスタイルで、外国人選手はみんな戸惑うものなんだ。


　昨季までブラジルのインテルナシオナルでプレーしていたフォルランも南米特有の緩急ある試合展開が体に染み付いているはず。日本のリズムに合わせるのは簡単ではないだろうね。Ｊリーグ開幕直後は苦戦するんじゃないか。逆にＣ大阪が出場するアジアチャンピオンズリーグ（ＡＣＬ）では、違和感なくプレーできるはずだよ。


　まあイングランドやスペイン、イタリアでのプレー経験もあるから時間が解決してくれるでしょう。日本代表ＦＷ柿谷曜一朗（２４）とはお互いに力を引き出せるんじゃないかな。


　とにかく生のフォルランを早く見てみたいね。

☆武田修宏：たけだ　のぶひろ＝１９６７年５月１０日生まれ。静岡県出身。幼少期から「天才少年」と呼ばれたストライカー。名門・清水東（静岡）から８６年に読売クラブ（現東京Ｖ）入り。ルーキーながら１１得点を上げ、リーグＶに貢献し、ＭＶＰにも選出された。Ｊリーグ発足後はV川崎や磐田、京都、千葉などでプレー。００年には南米パラグアイのルケーニョに移籍。０１年に東京Ｖに復帰し、同シーズンで現役引退した。Ｊリーグ通算は９４得点。ＪＳＬ時代も含めれば１５２得点を挙げた。８７年に日本代表に選出。９３年アメリカＷ杯アジア最終予選でドーハの悲劇を経験した。

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