NHKが“本田独占”の動き…「ACミラン・チャンネル」の放送権取得へ

2014年01月17日 11時00分

 イタリアの名門ACミランに加入した日本代表MF本田圭佑(27)が15日のイタリア杯5回戦スペツィア戦で、本拠地デビュー戦で初ゴールという華々しい結果を残した。日本中のサッカーファンが歓喜に沸いたが、その本田をNHKが“独占”する動きを見せていることがわかった。15日付のイタリア紙「ガゼッタ・デロ・スポルト」は、NHKが「ACミラン・チャンネル」の放送権取得に向け、クラブ側と交渉中と伝えた。契約期間や契約金は不明ながら、独占契約を結びたい意向だという。

 

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 日本代表のエースとして注目されてきた本田だが、ACミラン入りを果たしたことで“市場価値”がさらに跳ね上がった。各メディアも本田の動きを追い、分厚い取材態勢を敷いている。そうした中で、NHKがクラブの公式映像メディアを抱え込むという大胆な動きを見せている。

「ACミラン・チャンネル」は試合をはじめ、公式行事や日々の練習の様子、インタビューなどを収めた熱心な“ミラニスタ”向けの番組。一般のメディアが入れないエリアでも取材ができるため、クラブハウスで過ごす選手の日常やスタッフの話も盛り込まれている。ファンにとっては“お宝映像”も見られる貴重な情報源だ。

 8日に行われた本田の入団会見もノーカットで中継した。試合後の監督会見や選手インタビューも、ほぼすべてを放送する。このようなクラブ独自の番組は欧州ビッグクラブのほとんどが展開しており、その扱いは無視できない。

 NHKとすれば、国民大注目の本田を大々的に伝えたいところ。だが、ミランは練習が原則非公開で、日々を伝える映像の素材がない。また、本田自身もメディア露出を制限することで自分の価値を高めるという戦略を持っているだけに、現状では本田の生の声を日常的に伝えることは難しい。

 そこでNHKは同チャンネルに目をつけた。練習の様子に加え、あまり取材に応じない本田のインタビューも手に入る可能性が高い。それをもとにドキュメント番組を制作すると見られている。NHKでは「プロフェッショナル 仕事の流儀」でも本田を取り上げたことがあるだけに、本田の報道で後れを取るわけにはいかない。W杯初戦のコートジボワール戦(6月14日)の中継権も獲得しただけに“本田推し”のスタンスを強めていく考えだ。

 とはいえ、公共放送らしからぬ“スター独占”の姿勢はイタリアでは奇異に映るようだ。「ガゼッタ」紙は「ミランにとっては初めて。異例のこと。日本は圭佑の日常も知りたいのか」。同紙のミラン担当記者も「他のクラブもうらやましがっているのではないか。ミランは財政難だから少しでも売れるものは売りたいのだろう。いい商売になる」とあきれ顔だった。少々行き過ぎの感も否めないが、それは本田の価値が高まっていることの証明だ。

 今後も本田をめぐるビジネスは過熱していきそうだ。