ブラインドサッカー男子日本代表主将の川村怜(31)が約1年後に迫った東京パラリンピックを前に、胸の内を明かした。

 24日に行われた強化合宿の練習後、オンライン取材に応じた川村は「(新型コロナウイルスの影響で)3月の時点で延期が決まったときに、率直に延期でよかったなと思った。世界中にパンデミックが広がっている中で、猶予を与えられた。厳しい状況が続くが、来年に向けて、また1年準備ができるのをプラスに捉えて、僕らのさらに成熟した姿で戦えるように、この1年を大事にしたい」と意気込んだ。

 主将として、チーム全体のことにも人一倍気を配っており「もちろん自分と向き合って体のコンディションを確認することは大事だが、自分に向きすぎると声が出なくなったりとか、パスを通すのにもコミュニケーションが必要で、相手に声を伝えるっていうのを意識しよう。なかなかみんなで顔を合わせて集まれる機会が少なかったので、こういった機会、時間をすごく大事になるべくみんなとコミュニケーションを取るように」と伝えたという。

 自身の状態は「(自粛前の)2月と比べたら8割くらいは戻ってきたなと思うが、残りの2割は本当に大きな差。今考えたら2月の段階で結構仕上がっていたんだな」と苦笑いを浮かべながらも「またこの期間で今まで気づけなかったことに気づけた。動きづらい部分が動きやすくなるなど、進化した部分があるので、さらに成長した姿でいると思う」と手応えを口にした。