沢復帰で「なでしこ金メダル布陣」

2012年06月16日 12時00分

 いよいよロンドン五輪の〝奥の手〟が登場だ。スウェーデン遠征(15日~)へ向け、なでしこジャパンは12日から千葉合宿を本格的にスタートさせた。MF沢穂希(33=INAC神戸)も3月以来のチーム合流。待望のエース復帰で佐々木則夫監督(54)は超攻撃的な「金メダル布陣」の完成を急ぐことを明言した。

「良性突発性頭位めまい症」で代表から離れていた沢が笑顔で復帰した。「今まで通り、普通に練習できた。みんなとやれるのは楽しい」

 そう語ったエースを見て、佐々木監督が決断に踏み切った。「沢はもう問題ない。みんな安心した雰囲気がある。これからは少しボールの動かし方というか、ポゼッションを変えてみようと思う。うちは4―4―2でやっていたが、4―3―3を導入していく」。

 指揮官は昨年7月のW杯優勝後からライバル国に研究され続けてきたことで、新システムのタイミングを見計らっていた。だが、沢の離脱でそれがかなわなかった。沢の復帰が遅れれば導入を見送ることも検討していたが「本番を見据え、意識的にトライさせる」ことにしたという。

 新システムはこうだ。2人いた守備的MFを沢1人に減らし、前線に攻撃的選手を並べる。INAC神戸と同じ布陣で、FW永里優季(24=ポツダム)、FW安藤梢(29=デュイスブルク)、FW大野忍(28)、MF川澄奈穂美(26=ともにINAC神戸)、MF宮間あや(27=岡山湯郷)の同時起用が可能になる。 ロンドン五輪は中2日での連戦で、一発勝負となる準々決勝以降は守備のリスクを負ってでも1点をもぎ取ることが求められる。新システムはそれを満たすため有効な戦術。まさに金メダルをゲットするための「超攻撃的布陣」なのだ。

 しかも沢の体力、気力、戦術眼が揃って初めてトライできる。それだけに佐々木監督も「やっとできるよ」。本番まで1か月半、世界一の名将がようやく勝負をかける。