サッカー元日本代表で現在フリーのMF本田圭佑(33)が、実業家として困難なミッションに挑もうとしている。14日に自身のツイッターで「2020年、本田圭佑、サッカークラブをみんなと一緒に創り上げるためゼロから立ち上げます」と宣言。クラブ名「One Tokyo」のオーナーになり、クラブのホームページ(HP)に「全員参加型クラブ経営」「東京から世界へ」「世界一を目指す」と掲げて東京都社会人リーグ4部(実質10部)からスタートする。

 昨年12月12日が締め切りだった20年度の加盟手続きは済ませており、東京都社会人サッカー連盟によると「今季からリーグに参戦することになるでしょう」。4部は各11チームの7ブロックからなり、それぞれ1位が3部に上がる。原則1年に1カテゴリーしか昇格できないため最上位のJ1へ到達するには最短で10年かかる計算だ。

 レベルの上がる上位カテゴリーとなれば、“足踏み”する可能性も高い。例えばFC今治は、元日本代表監督の岡田武史氏(63)が四国リーグ(実質5部)時代の14年11月にオーナーに就任し、2カテゴリー上のJ3に昇格するまで5年を要したように道のりは簡単ではない。現段階で「One Tokyo」には選手がおらず、Jリーグ入りには途方もない時間がかかりそうだ。

 ただ本田は以前、J2東京V買収へ動いたこともあり、首都にクラブを持つことを悲願として、競争が激しい東京から離れるという選択はなかったようだ。自身はHP上で「『何かまた色々と訳わからんことやってんなー』って言われそうだなっていうのは分かってます」とのメッセージを掲載。苦難への覚悟もにじませた。