ザックの野望は「イタリア代表監督」

2013年06月08日 16時00分

 日本代表はブラジルW杯アジア最終予選オーストラリア戦(4日、埼玉スタジアム)で1―1の引き分け、W杯5大会連続出場が決定。アルベルト・ザッケローニ監督(60)は2010年9月の就任時の「最低限の宿題」を果たした。ここまで好成績を収めてきた指揮官には、ブラジルW杯以降の続投を求める声も出ている。日本サッカー協会、さらにザック監督自身はどうするつもりなのか。名将の今後を探った。

 

 ザッケローニ監督がついにW杯予選を突破。昨年6月に契約を延長した際、オプションとして「W杯出場権」の獲得を条件に、本大会まで自動的に契約延長される条項が盛り込まれた。これで、正式に本大会で指揮を執ることが決まった。

 

 ザックジャパンは、世界最速でW杯出場権を得た。文句なしの成績で本大会までの延長は当然だが、周囲には、さらに先の18年ロシアW杯へ向けて続投を求める声が上がっている。

 

 協会幹部は「そういう意見も聞く。だけど(協会には)そういう考えはないし、内部で意見が出ても無理だと思う。W杯まで4年もやれば十分。それ以上やらせることは絶対にない。それに監督も(ロシアW杯まで)考えていないでしょう。ブラジルまでしっかりとやってくれる」

 

 実際、協会側はこれまで代表監督の任期をW杯本大会で区切りとする方針で進めてきた。「代表監督はものすごい重圧に耐えているなか、4年以上となると、モチベーションも保てないし、どうしてもマンネリ化してしまいかねない。世界的に見ても2年か4年というのが一般的」(別の協会幹部)

 

 なでしこジャパン佐々木則夫監督(55)がロンドン五輪後も続投したが「女子だからでしょ。普通ならあり得ない」と言われている。これは協会側だけの意向だけではない。ザッケローニ監督もW杯を区切りにする考えだという。実は次なる野望として母国イタリア代表監督に就任することを熱望しているのだ。協会幹部も「当然そういう考えはあるでしょう。以前から熱望? いまだに思っているのは間違いない」。

 

 実際、日本代表監督に就任する以前、イタリア代表監督の候補として名前が上がった。当時は選手、監督として代表の経験がないことがネックになり見送られたが、ただイタリアもブラジルW杯後、監督交代の可能性がある。

 

 極東の島国で結果を出したザッケローニ監督は当然、有力候補になるだろう。2002年W杯で日本を指揮したフィリップ・トルシエ氏(58)も、フランス代表監督の最終候補に名を連ねたことがあり、ザッケローニ監督にとっても“ステップアップ”へのチャンスになる。

 

 そのためにもコンフェデレーションズカップとW杯本大会での結果は重要な要素。悲願の母国代表監督も視界に入れ、ザッケローニ監督は日本を高みに導く。