香川「10番の責任を果たす」

2012年06月03日 12時00分

 ブラジルW杯アジア最終予選オマーン戦(6月3日、埼玉スタジアム)に臨む日本代表。栄光の日本代表10番を背負うMF香川真司(23=ドルトムント)が本紙に胸中を激白。ザックジャパンでは活躍できていない現状に危機感を訴え、予選で「10番の責任を果たす」と誓いを立てた。

 香川は欧州5大リーグの一つ、ドイツ1部リーグで今季13得点。MVP級の活躍でドルトムントを2連覇に導いた。その名は世界にもとどろき、マンチェスター・ユナイテッド(イングランド)からオファーが届くなど、超一流プレーヤーと認められた。ところが、代表での立場については意外にも強い危機感を持っているという。

 香川「アジア最終予選は厳しい戦いになることは間違いない。そういう中でも、ゴールを奪ってしっかり結果を出さなければいけない。日本代表で結果を残しているという自負はまだない。もっともっと、なんとか結果を出したいという気持ちしかない」

 昨年1月、日本代表が優勝したアジアカップ(カタール)で初めて10番を背負った。香川は「すごい責任を感じる。新しい10番像を築きたい」と、自分の力で日本を勝利に導くことを使命とした。ただ、同大会では活躍できないままで無念の負傷離脱。それ以来、香川には日本代表として国際舞台での実績がまだないのだ。

 香川「(アルゼンチン代表)FWメッシ(24=バルセロナ)にしても(ポルトガル代表)FWクリスチアーノ・ロナウド(27=レアル・マドリード)にしても、それぞれの代表で少しでも結果が出なければ、ものすごい批判、バッシングを浴びる。そういうものは今まで見てきたし、分かっている。だからこそ、これから始まる戦いには本当に強い気持ちを持って臨もうと思っている」

 世界屈指のストライカーであるメッシとC・ロナウド。中でもメッシは3年連続で国際サッカー連盟の選定する「FIFAバロンドール」(世界MVP)に輝いたが、アルゼンチン代表では活躍できていない。南アフリカW杯でもノーゴールに終わり、アルゼンチン国民に大きな失望を与えた。香川は世界ナンバーワン選手を〝反面教師〟にするというわけだ。

 香川「(日本代表デビューした)4年前の僕とは立場が違う。クラブでは1年間やって自分の色を出せるようになったけど、代表ではその時間はない。それでも、もっと代表では求めていかないといけない。アジア3次予選では結果が出なかったけど、この半年で得た自信を代表でも出したい。すごく楽しみです」

 日本はW杯アジア3次予選を突破したものの、敵地での北朝鮮戦(昨年11月)に敗れ、ウズベキスタン戦(2月)ではホームでの予選で15年ぶりの敗戦。アゼルバイジャンとの親善試合(23日)には快勝したものの最終予選に向けてはいまだ大きな不安が残っている。香川も大きな責任を感じており、そんな現状を打破することこそが「10番の使命」だと認識している。

 香川「この合宿中はコミュニケーションもうまくいった。みんな練習している時でも、いろいろな話ができている。知っているメンバーも多いし、やりにくいことも全くない。雰囲気はいい。チャンスは少ないと思うので、集中していかないといけない」

 厳しい戦いが確実視されるオマーン戦。エースナンバー10を背負う香川の活躍なくしては、日本の予選突破はない――。