なぜだ?川澄「ゴール欠乏症」

2012年06月04日 12時00分

 昨季なでしこリーグ得点王のなでしこジャパンFW川澄奈穂美(26=INAC神戸)が〝ゴール欠乏症〟に陥っている。決して調子が悪いわけではないが、今季は7試合でまだ2得点。本人も周囲に不安を漏らしているという。ロンドン五輪は大丈夫か――。


 チーム関係者は川澄の心境をこう代弁した。「顔は笑っているけど、実際はかなり悩んでいる。『どうしてゴールが取れなくなっているんだろう。おかしいな』ってこぼしていた。結果が出ないことに怒っているというより、理由がわからないことを不思議がっている感じ」

 今季の川澄は絶好調。毎試合、好パフォーマンスを見せ、星川敬監督(36)を「もはや日本のレベルではない」と驚かせたほどで、スピード、テクニックなどすべての面で向上している。主将を退任したことでストレスが軽減し、体調面の不安もない。ところが、なぜかゴールという〝結果〟だけが出ていないのだ。

 川澄とすれば、大目標とするロンドン五輪出場に向け、INAC神戸でゴールを量産。なでしこジャパンでの攻撃陣のシ烈なメンバー争いやポジション争いを制する考えだった。さらには五輪でも大活躍し、世界にアピールする野望も秘めている。

 だからこそオフから猛練習に取り組み、体調管理にも気を配ってきたはずが…。待っていたのはまさかの〝ゴール欠乏症〟。川澄も「チャンスがないわけじゃない。決めるところは決めないと」と話すなど、焦りの色を隠せない。

 一方で星川監督は「マークが厚い(厳しい)から、中に入ってしまうとDFを引き連れていってしまうわけで、そうならないようにしているから逆に賢い。点は取れていないけど、クロスを上げたりして自分の仕事はしている。チームとしては焦っていない」。クラブの指揮官は川澄の評価を全く変えていない。

 ただ、川澄を国民的スターに押し上げたのはやはり劇的なゴール。チームでの役割の問題があるとはいえ「ストライカー」としては悩ましい現状だ。