香川に難題 6月南米選手権出場熱望もベシクタシュは“条件付き”承認

2019年03月29日 16時30分

成田空港では笑顔だった香川だが…

 日本の「背番号10」に2つの大きな宿題が出された。日本代表MF香川真司(30=ベシクタシュ)が28日、所属クラブに合流するため成田空港から出発。先発した国際親善試合ボリビア戦(26日)では得点に絡めなかったものの、昨年のロシアW杯以来となる代表復帰で完全復活への足掛かりをつかんだ。次なる照準は南米選手権(6月開幕、ブラジル)。だが、出場にこぎつけるためにはピッチ内外でやるべきことが山積している。

 9か月ぶりに復帰した日本代表で目に見える結果は残せなかった香川だが、収穫は少なくなかった。エース級の活躍を見せたMF中島翔哉(24=アルドハイル)ら若手“三羽ガラス”との連係イメージを膨らませ、リーダーとしての役割も再確認。2022年カタールW杯に向け、もう一度輝くための重要なステップとなった。

 日本を離れたこの日も「あと2か月。ここからどれだけコンディションを上げていけるか。覚悟を持ってやっていきたい」と力強く語った。香川が言う「2か月」後は、日本が招待枠で出場する「南米選手権」が控える。ボリビア戦後にも「もちろん出たい。課題を自分の中でしっかり整理してベシクタシュで結果を残したい」と出場を熱望したほどだ。

 久々となった代表活動で実感した課題は多い。パスやシュートの精度向上、若手“三羽ガラス”と共有すべき想像力のズレの修正など、改善点は尽きない。代表での定位置確保にはトルコでさらなるレベルアップを図る必要がある。

 しかし本人が認識するピッチ内のタスクをクリアしたところで、南米選手権への道が開けるとは限らない。ピッチ外でも課題が横たわっているのが現状だ。

 招待大会の南米選手権は日本協会に選手招集の拘束力がなく、FW大迫勇也(28=ブレーメン)のように所属クラブに拒否されれば招集を断念しなければならない。

 香川の場合、ベシクタシュのフィクレット・オルマン会長(51)が出場を容認しているとはいえ、それは今季終了まで期限付きで在籍する現クラブに完全移籍し、来季以降もプレーする環境が整うことが条件だ。

 だが、レンタル元のドルトムント(ドイツ)の意思が現段階では不透明。トルコ紙「Takvim」がドイツ1部シャルケとレーバークーゼンが興味を示していると報道したように、ドイツ復帰の可能性も消えていない。そうなると新クラブには何らかの形で「南米選手権」出場への了承を取り付ける必要に迫られる。これはかなりの難作業だ。

 日本代表の10番として南米選手権のピッチに立つべく、香川はピッチ外の問題も解決できるか。