【森保ジャパン】森保監督が抜てきを検討 久保建の南米選手権A代表入りに賛否

2019年03月28日 16時30分

FC東京でも活躍する久保(中)

“天才少年”のA代表選出は実現するのか。日本代表の森保一監督(50)は27日、6月の南米選手権(ブラジル)に向けてMF久保建英(17=FC東京)の抜てきを検討していることを明かした。スペイン1部バルセロナ下部組織出身の久保はU―22日本代表として参加した大会で2ゴールを決めるなど大躍進しており、A代表入りが現実味を帯びてきた。ただ異例の若さでの選出にはサッカー界から賛否両論が出ている。

 日本代表の戦いを終えた指揮官は、招待国として20年ぶりに参戦する南米選手権のメンバー選考方針を説明した。同大会は選手招集に強制力がないため、ベストメンバーは断念する方針。そこで森保監督は若手選出にかじを切ることになりそうだ。
「今回(U―23アジア選手権予選に出場した)U―22も(活動を)やっている。その中にA代表に呼べるような選手がいれば、選考の土台にあがる」と明言し、東京五輪のメイン世代となるチームからA代表候補をリストアップするという。

 なかでも森保監督が熱視線を注いでいるのが“天才少年”の久保だ。17歳ながら今季はFC東京で開幕からレギュラーを射止めてJ1首位を快走するチームに貢献。U―23アジア選手権予選でも2得点と決定力を見せつけた。「結果も出しているし、それだけのプレーを見せている選手には次のステップが準備される」と大抜てきの可能性を示唆した。

 この日、帰国した久保は「特にA代表に関してはしゃべることはない」としつつも「現状に満足することなく常に上を目指していきたい」と向上心をのぞかせた。

 ただ、本来のU―18世代から“3階級特進”となる異例の選考は、サッカー界で波紋を呼びそうだ。J1クラブ幹部は「飛び級は心身両面の負担も大きいし、ケガのリスクも大きい。才能があるからといってタイミングは慎重に見極めるべき」と指摘するように、才能を潰す危険性もある。特にフィジカル的には発展途上の10代選手の引き上げには慎重論も根強い。国際試合では重圧を受けて想定外のラフプレーを仕掛けてくる選手もおり、特に今回は荒いプレーの多い南米勢が相手。久保にとって南米選手権は“危険すぎる”大会とも言える。

 一方、元日本代表FWの武田修宏氏(51)は“賛成派”だ。ケガのリスクについては懸念しながらも「今回(A代表)は2試合とも攻撃面が単調だったし、森保監督も2、3年後を考えているんだろう。カタールW杯など先を見据えれば若返りを進めたほうがいいし、国際経験を積ませるためにも若手を使ったほうがいい。力のある選手は高いレベルでやったほうがいいんじゃないかな」。

 森保監督も「成長段階で強度が強いところでやりすぎると壊れてしまうとか、そういうことも含めて選手を見る」と話したが、日本サッカー界の至宝と言われる久保の抜てきには慎重な判断が求められそうだ。