【森保ジャパン】若手トリオ好連係の裏に“鉄の掟”

2019年03月27日 16時30分

ゴールを奪った中島(右端)を祝福する(左から)鎌田、南野、堂安

 日本屈指のドリブラーが存在感を見せた。日本代表は26日、国際親善試合(神戸)でボリビアに1―0で快勝。10番を背負って先発した注目のMF香川真司(30=ベシクタシュ)は不発だったが、森保ジャパンの代名詞と言える“三羽ガラス”が躍動した。途中出場のMF中島翔哉(24=アルドハイル)が値千金の決勝弾を決めて猛アピール。若手トリオが見せた好連係の裏には、ある“鉄の掟”があった――。

 この日の森保ジャパンの主役は復帰した10番の香川ではなく“三羽ガラス”の中島だった。

 先発した香川がボールにからめず好機をつくり出せずにいると、森保一監督(50)は後半16分にMF中島とMF堂安律(20=フローニンゲン)を投入。23分には香川に代わってMF南野拓実(24=ザルツブルク)がピッチに入り“三羽ガラス”が揃った。ここから31分には、堂安のパスカットからカウンターを仕掛けて前線の南野へ。最後は左サイドを駆け上がった中島が右足で豪快に先制弾を突き刺した。

 これには負傷中のDF長友佑都(32=ガラタサライ)もツイッターに「日本の8番(中島)どこでプレーしてるの?ってチームメイトから聞かれるやつ。人それぞれサッカーをやるための目的は違うけど、もっとハイレベルな場所で中島翔哉のプレーを見たいな」と投稿。また、試合を中継したフジテレビ系にゲスト出演した元スペイン代表FWダビド・ビジャ(37=神戸)は中島について「本当にびっくりしました。彼が突出していたと思う」と称賛した。

 森保ジャパンの象徴的な存在の“三羽ガラス”がコンビネーションを存分にアピールして南米の難敵を撃破。3人を代表してヒーローとなった中島は「みんないい選手。どの選手とやってもやりやすい。よりゴールに直結する要求が増えるのは確か。それぞれの良さがある」と強い信頼関係を口にした。

 昨年9月の森保ジャパン発足当時から、3人はそれぞれ個々の特長を最大限に生かしながらも流れるような連係を磨いてきた。試合を重ねるごとに輝きを増している裏には“三羽ガラス”として「共通意識」が存在しているからだという。

「翔哉、堂安、南野と3人がいいコンビネーションをするでしょ。『あれ何か打ち合わせしてるの?』と聞いたんだ」と話すのは、中島が2014年にレンタル移籍したJ2富山時代の恩師で現在も親交が深い安間貴義氏(49=現FC東京コーチ)だ。中島から返ってきた答えは「『何もしてないです』だって(笑い)。ただ、裏に出る場面が多くなるので、それに関して『しようと意識するより、なるべくフリーになるように。あとは受ける場所を探す』と言っていた。こういう感じで、彼らが入ると単純にゴールへ向かい始める」と明かした。

 あえてコンビネーションを意識せずに各自がゴール前でフリーになるスペースを見つけ、次のプレーのためにはどのようにボールを受けたらいいのか考えるということ。このポイントが3人が同時にプレーする時に定めた“ルール”なのだ。それ以外の打ち合わせは一切していないというが、それでもそれぞれのフィーリングによって攻撃を展開し、連動性を発揮している。

 安間氏は3人にボールが入り、動きだすことについて「チーム全体が“(ゴールを取りに)いくんだ”という感覚になるからサポートも増える」と分析。まさに、3人がピッチに揃ったこの日の終盤は一気に攻撃のテンポが上がり、次々とゴールに迫っていった。鉄の結束から生み出される連係の中で、中島も真価を発揮できている。森保ジャパン最大の武器として今後もさらなる進化を遂げていきそうだ。