トルコ1部ベシクタシュ 香川完全移籍に約10億円準備

2019年03月26日 16時30分

リラックスムードの香川(中)。ベシクタシュへの完全移籍も近い

 トルコ1部ベシクタシュが日本代表MF香川真司(30)の完全移籍に向けて準備を整えた。同クラブのフィクレット・オルマン会長(51)は、本紙の取材に800万ユーロ(約9億9000万円)とされる移籍金を確保したと明言し、香川の所属元であるドイツ1部ドルトムントとの交渉に自信満々だ。新たな日本代表クラスの獲得も浮上しており、トルコの名門クラブが急速な“日本化”を進めている。

 3月中旬に来日したベシクタシュのオルマン会長は本紙の取材に「(保有権を持つ)ドルトムントと交渉を始める。完全移籍で複数年契約を結びたい」と猛アタックを予告。今季終了後までの期限付き移籍となっている日本代表の10番の獲得に自信を見せた。

 熱烈ラブコールは口だけではない。ドルトムントと2020年6月末まで契約を残す香川の移籍金は800万ユーロと高額だが、同会長は「資金的な用意もある」と不敵な笑みを浮かべた。一般的に移籍金交渉で満額を提示するクラブは皆無と言われる。それでもベシクタシュをサポートしている代理店関係者は「他のクラブが出さなそうな高額を提示して獲得に動くと聞いている」と言う。

 実際、同会長は来日にマーケティング担当の責任者も同行させ、東京だけでなく大阪方面にも足を延ばして複数の日本企業と接触。スポンサー獲得に向けた交渉も急ピッチで進めた。しかも2ゴールで衝撃のベシクタシュデビューを飾った香川がトルコ国内で“スター化”していることが大きなプラス材料となり、資金の工面も順調だったという。

 ベシクタシュが電光石火の早業で好条件を提示するのは、香川争奪戦を制するためだ。1月末が締め切りだった冬の移籍市場で同クラブに加入したものの、直前まではフランス1部モナコ入りが有力視されていたように獲得に興味を示すクラブは多い。また、香川自身もスペイン行きを希望していたこともあり、先にクラブ間で合意を取り付けてライバルをけん制する狙いがある。

 トルコの名門は、さらなる日本選手の獲得にも色気を見せている。トルコ紙「サバハ」など複数の地元メディアが、元日本代表MF清武弘嗣(29=C大阪)をリストアップしたと報道。さらに同国メディア「SPORX」は、日本代表DF室屋成(24=FC東京)の獲得に動いていると報じた。

 すでに損保ジャパン日本興亜からサポートを受けている。さらなる日本企業の支援を引き出すための戦略で、ベシクタシュの“日本化”は加速しそうだ。