メルボルンV・本田まだまだ伸びしろある! 五輪OA枠へ着々 

2019年03月12日 16時30分

 2020年東京五輪に向けて元日本代表エースが“進化”を遂げている。オーストラリア1部(Aリーグ)メルボルン・ビクトリーのMF本田圭佑(32)は11日、アジアチャンピオンズリーグ(ACL)1次リーグF組の広島戦(12日、Eスタ)に向けて試合会場で調整した。公式会見にも登場し、五輪開幕まで500日となる12日を前に改めて本大会出場を宣言した。強気な姿勢の裏にある理由とは――。

 日本でのプレーは、昨年5月に日本代表として臨んだガーナ戦以来、9か月半ぶり。クラブでは名古屋の一員だった2007年以来、実に12年ぶりだ。会見に出席した本田は「変な感じはある。日本人の僕がオーストラリアのクラブで日本で試合をする。不思議な感じだし、楽しみ」と高揚感を隠しきれない様子だ。

 そんな本田は改めて目標を宣言した。「新たな挑戦を目指している。W杯を目指していたときとは違う。そのゴールというのはこれまで何度か話している通り、2020年の五輪」。オーバーエージ(OA)枠での選出に向けて「まだ手探りな部分もあるけど、手応え、成長を感じながら楽しんで日々挑戦している」と新天地で着実に目標へ近づいているという。

 持ち前のビッグマウスはもちろん、ハッタリではない。日本代表や所属クラブでは、本職のトップ下を中心とした攻撃的MF、1トップなどのFWと攻撃的なポジションで実績を積み上げてきた。さらに、今季加入したメルボルンVでは守備的MFやインサイドハーフで新境地を開拓。「フィジカル的にも強いし、独特なスピーディーなサッカーを展開するチームも多い」という南半球の地でもまれながら、これまでの本田になかった特長を伸ばしているのだ。

 その言葉通り、対戦する広島イレブンも本田の“進化”を実感。メルボルンVでのプレー映像を分析したDF野上結貴(27)は「左足はもちろんいいものを持っているし、最近はクロスへの入り方とか(攻撃時に)2列目、3列目から上がってきたりしている」と本田のプレーに変化が生まれていると指摘する。

 東京五輪世代ではMF堂安律(20=フローニンゲン)がA代表でレギュラーに定着し、飛び級での選出を狙うMF久保建英(17=FC東京)も今季J1で頭角を現すなど攻撃陣が次々と台頭。そのなかで本田がOAとしてメンバーに食い込むのは容易ではないが、多くのポジションをこなせるユーティリティー性は大きな武器になる。

“ニュー本田”がアジアの舞台で五輪代表を兼務する森保一監督(50)に猛アピールし、2度目の五輪出場を果たせるか。

“凱旋”となった本田はAリーグの代表として熱弁を振るった。「ご存じの通り、オーストラリアのリーグはJリーグよりも歴史が浅く、Jリーグに追いつけ追い越せのなかで頑張っている。優勝を果たしてこういう機会を得たので、オーストラリアのサッカーを見せる機会だ」とし、ライバルのJリーグ勢相手に勝利し、世界へアピールするつもりだ。

 また、この日はくしくも東日本大震災からちょうど8年と節目の日とあって「早いね。タイミング的にはサッカー以外のことも考えさせられる。人としてどう生きるか考えるキッカケになる」と感慨深げ。「たまにしか帰ってこない日本なので、気持ちを少し上乗せしてプレーしたい」と語った。