FC東京・久保建英 10日・鳥栖戦の対トーレスに燃える理由

2019年03月09日 16時30分

今季はうまさだけでなく力強さも見せる久保(左)

 天才少年の視線の先にある風景は――。J1FC東京のU―20日本代表MF久保建英(17)が8日、プロ初となる3試合連続スタメン確実のホーム鳥栖戦(10日)での今季初ゴールに向けて並々ならぬ意欲を見せた。3度目ならぬ“3試合目の正直”を狙うのはホームのサポーターに勝利を届けたい一心からだが、それだけではない理由も見え隠れしている。

 スペイン1部バルセロナ下部組織出身の久保はこの日、ホーム開幕戦を前に味の素スタジアムで非公開で調整。今季初めて本拠地のピッチ状態を確認し、元スペイン代表FWフェルナンドトーレス(34)を擁する鳥栖対策も行ったもようだ。

 昨季途中にJ1横浜Mに期限付きで移籍し、復帰した今季は開幕から2試合連続スタメン出場。川崎との開幕戦ではポストを叩く強烈なFKを披露し、続く湘南戦もPK獲得につながるシュートを放った。長谷川健太監督(53)の信頼を勝ち取って鳥栖戦も先発する見通しだが、本人は「まだ2試合だけ。ポジションを勝ち取ったとは思っていない」とさらなる高みを見据えた。

 それでもノーゴールが続くのは満足できるはずもなく「ゴールが欲しい」と熱望した。まずは「ホーム開幕戦で勝ち点3をゲットしたい。自分たちの勝ちを求めている」とチームの勝利が最優先なのは言うまでもないが、攻撃的選手として自らのゴールで勝利したいと思うのは自然な流れだ。

 久保にとっては、鳥栖戦で目に見える実績が必要な状況でもある。スペイン代表として輝かしい実績を誇るFトーレスのプレーは毎試合のようにスペインで報じられているだけに、そこで活躍すれば同国内に改めて自身の存在価値を知らしめることができるからだ。

 ただでさえスペインメディアは久保の動向に注視している。国際移籍が可能となる18歳の誕生日(6月4日)後には古巣復帰が既定路線とはいえ、先月にはスペイン紙「ムンド・デポルティボ」はいち早く古巣復帰合意を報じ、FC東京の大金直樹社長(52)が否定する事態にまでなった。

 さらに今月に入るとバルセロナの地元紙「アラ」は、バルセロナからJ1神戸に移籍したMFセルジ・サンペール(24)の代わりに久保が来季から同クラブでプレーする可能性を指摘。“Xデー”に向けたムードが高まっているだけに、ゴールという結果で名門に見合う価値を証明したいところだ。