武田修宏氏 ビジャの動きの質を日本のFWも見習うところある

2019年03月05日 16時30分

ダビド・ビジャ

【武田修宏の直言!!】2日のJ1で神戸のFWダビド・ビジャが来日初ゴールを決めたけど、改めて素晴らしいストライカーだというのを実感したよ。ゴールのシーンは相手のクリアミスを拾う形だったけど、その直前のDFとの駆け引きはやはりワールドクラス。一瞬で裏のスペースに飛び込む動きは37歳の選手とは思えない鋭さだったね。

 全盛期のような圧倒的なスプリントはなくなったかもしれないけど、動きの質は研ぎ澄まされている。相手の最終ラインの間に入り込み、センターバックと駆け引きしたかと思えば、サイドに流れてサイドバックとも攻防を繰り広げる。ある時は1トップの位置から中盤に下りて「0トップ」の時間をつくる。ピッチに立っている間はあらゆる駆け引きを見せ、相手に隙が生まれるのを待つ。身長は175センチと高くないのにW杯得点王になれたのも、動きの質の高さがあってこそ。日本のFWも見習うところはたくさんあるはずだよ。

 前節、「個」で目立ったのはビジャだけど、試合で見応えがあったのは川崎と鹿島の一戦だね。パスをつないでゴールをこじ開けようとする川崎に対し、守備ブロックをつくってカウンター勝負に徹した鹿島。1―1の引き分けだったけど、今のJ1で一番中身の濃い試合ができる2チームだと思う。

 一番心配なのは浦和。札幌の組織が素晴らしかったのもあるが、得点できる雰囲気がまったくない。同様に勝ち星がない川崎、鹿島には上がり目を感じるけど、浦和はしばらく時間がかかるんじゃないかな。

☆武田修宏:たけだ のぶひろ=1967年5月10日生まれ。静岡県出身。幼少期から「天才少年」と呼ばれたストライカー。名門・清水東(静岡)から1986年に読売クラブ(現東京V)入り。ルーキーながら11得点を挙げ、リーグVに貢献し、MVPにも選出された。Jリーグ発足後はV川崎や磐田、京都、千葉などでプレー。2000年には南米パラグアイのルケーニョに移籍。2001年に東京Vに復帰し、同シーズンで現役引退した。Jリーグ通算は94得点。JSL時代も含めれば152得点を挙げた。1987年に日本代表に選出。1993年米国W杯アジア最終予選でドーハの悲劇を経験した。

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