J1札幌のFW鈴木武蔵(25)が2日の浦和戦(埼玉)で衝撃の2ゴールを挙げた。前半2分にカウンターからゴールを奪って先制パンチを浴びせると、27分には抜群のスピードで抜け出し、GKとの1対1を制して2点目。鈴木は何度も決定機をつくり出し、優勝候補の浦和をアウェーの地で2―0と粉砕した。

 昨季J1だった長崎で自身初の2桁となる11ゴールをマーク。185センチの高さと驚異的なスピードを併せ持ち、森保ジャパンのストライカー候補としても注目されている。「FWなので期待に応えられるように1点でも多く取っていきたい」と鈴木はさらなるレベルアップに意気込む。

 待望のA代表入りへ、確かな手応えもつかんでいる。新天地の札幌では名将(ミハイロ)ペトロビッチ監督(61)から熱血指導を受け「練習でもうまくなれる環境がある」。好不調の波が激しいことが課題だったが「(長崎で)高木(琢也)監督(51)のもとでメンタルコントロールをやってきたことが生きている」と、かつて“アジアの大砲”として鳴らした恩師からの教えで改善しつつある。

 2011年U―17W杯で日本の8強入りの立役者となり、16年リオ五輪にも出場した大器。今季大ブレークの予感が漂い始めている。