【前園真聖 ゾノの焦点!】2019年シーズンのJリーグは22日にJ1C大阪―神戸戦(ヤンマー)の“阪神ダービー”で開幕する。元スペイン代表FWダビド・ビジャ(37)ら世界的スター選手を続々と補強し、話題を集める神戸の戦いが注目される中、元日本代表MF前園真聖氏(45)がJ1優勝争いの行方を徹底分析。3連覇に向けて“MVP3人衆”を揃える川崎を大本命とし、ダークホースには意外なクラブを指名した。

 J1の優勝争いの中心は3連覇を狙う川崎で間違いないでしょう。今季に向けて主力メンバーの流出もなく、2016年度のJリーグ最優秀選手賞(MVP)のMF中村憲剛(38)、17年度のFW小林悠(31)、18年度のMF家長昭博(32)と“MVPトリオ”も健在。周囲との連係力もアップし、チーム力はさらに高まってます。

 鬼木達監督(44)とイレブンの信頼関係も強固になっており、戦術理解も十分に浸透。チームの安定感はJリーグでナンバーワンと言えるでしょう。さらにロンドン五輪得点王のブラジル人FWレアンドロダミアン(29)、元日本代表MF山村和也(29)を獲得し、的確に穴を埋めました。総合力で有力なV候補、つまり大本命です。

 もう一つの有力候補は浦和です。今季こそは優勝争いに加わらなければならないクラブと考えています。FW杉本健勇(26)、DF山中亮輔(25)と代表クラスの選手を補強し、名将オズワルド・オリベイラ監督(68)の手腕も確かなものがあります。また、宮本恒靖監督(42)がシーズン途中に就任し、昨季終盤に9連勝したG大阪も上位に食い込むはずです。

 そして注目するのは神戸。元スペイン代表FWビジャ、同MFアンドレス・イニエスタ(34)、元ドイツ代表FWルーカス・ポドルスキ(33)と世界的スターが集結。元日本代表MF山口蛍(28)、DF西大伍(31)も獲得し、Jリーグの話題を“独占”しています。ただ、補強したからといってV争いに絡めるのか。結果が出るのかは微妙なところでしょうか。

 ダークホース候補は磐田です。昨季はギリギリのところでJ1残留を果たしたように、なかなか安定した戦いができませんでした。特に元日本代表10番のMF中村俊輔(40)が負傷などで離脱する期間が多かったことが伸び悩んだ要因でしょう。俊輔を含め、FW大久保嘉人(36)ら経験者を生かせば、上位進出の可能性もあります。