ブレーメンが怒りの表明 大迫の南米選手権派遣拒否の波紋

2019年02月14日 16時30分

アジア杯で大活躍の大迫(ロイター)

 日本代表のエースFW大迫勇也(28)の所属するドイツ1部ブレーメンと日本サッカー協会の対立が表面化した。準優勝したアジアカップ後に大迫の背中痛が判明し、クラブ側は森保ジャパンが臨む南米選手権(6月、ブラジル)への派遣を拒否する異例の声明を発表。今後追随するクラブが出てくれば一大事だ。

 ブレーメンは12日、公式サイトで「ユウヤが合流後にプレーできない状態になっていることに非常に戸惑っている」と強い不快感を示した。その上で南米選手権への選手派遣拒否を表明。「W杯、そしてアジアカップに出場した。2度にわたり、準備や回復のための期間を利用できなかった。我々は最も大事な選手の一人が燃え尽きないよう気を配らなければならない」とした。

 すでにアジアカップに参戦した大迫についてクラブ側に、南米選手権への派遣義務はない。協会側も負担を考慮してエースの招集には消極的な姿勢だった。さらに本来は内々で交渉する案件だけに、ブレーメン側の一方的な“公式発表”は異例中の異例。よほど腹に据えかねたようで日本への嫌悪感を募らせている。

 そんなブレーメンの“怒りの声明”は、13日朝に協会へ届いた。休暇中の森保一監督(50)やこの日、JFAハウスには不在だった関塚隆技術委員長(58)も内容を確認したという。「どういう回答をするのかは現段階ではお答えできない。ただ、選手のコンディションを整えるのは我々の役目でもあり、そういった内容を今後クラブと話し合っていく」と協会側は説明した。

 代表とクラブによる異例のバトルは、他のクラブの動向にも影響を及ぼしかねない。選手の体調を考慮して派遣を拒否するクラブが相次ぐ可能性もある。南米選手権でアピールしたい若手や生き残りをかけて出場を熱望するDF長友佑都(32=ガラタサライ)らベテラン組の選出にも支障が出かねない。

 協会関係者は「国内外含めて、クラブとこれから話をしていく」と警戒を強めており、大迫問題が今後の選考に大きな影を落としそうだ。