【UAE・アブダビ1日(日本時間2日)発】サッカーのアジアカップ決勝に臨んだ国際サッカー連盟(FIFA)ランキング50位の日本は93位のカタールに1—3で敗れ、2大会ぶり5度目の優勝を逃した。森保ジャパンは初陣となった昨年9月から12試合目で初黒星となった。

 日本は負傷したMF遠藤航(25=シントトロイデン)に代わってMF塩谷司(30=アルアイン)を先発に起用したほかは準決勝と同じメンバー。ただ、GK権田修一(29)が1月29日にポルトガル1部ポルティモネンセへの移籍が決定し、スタメン全員が海外クラブ所属という史上初の事態となった。

 日本は慎重な立ち上がりを見せたが、カタールの縦に速い攻撃に対応できなかった。プレスをかけられないでいると、前半12分、ゴール前でFWアズモエル・アリ(22)にボールキープされると、そのままオーバーヘッド弾で失点。27分にもミドルシュートで追加点を許し、早くも追い込まれてしまった。

 0—2で迎えた後半に入ると、日本は前に向かう姿勢を見せ、右サイドを中心に攻め込んだ。17分には敵DFに圧力をかけるために、MF原口元気(27=ハノーバー)を下げてFW武藤嘉紀(26=ニューカッスル)を投入。これで攻勢を強める日本は24分、DFラインを抜け出したMF南野拓実(24=ザルツブルク)が冷静にネットを揺らし、1点差に迫った。

 しかし、38分にはCKからの守備の場面でビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)が発動し、DF吉田麻也(30=サウサンプトン)のハンドが判明。PK判定で追加点を許してしまった。日本はMF伊東純也(25=柏)、MF乾貴士(30=アラベス)と攻撃陣を送り出すもゴールを奪えずに1—3で敗れた。

 森保ジャパンの次戦は昨夏のロシアW杯1次リーグ初戦で勝利したコロンビア(3月22日、日産)、ボリビア(同26日、神戸)と国際親善試合で対戦。その後、6月の南米選手権に臨む予定だが、今大会の敗戦を糧に成長できるか。

 森保一監督(50)の話「アジアカップを目標にやってきて、期待される中で優勝できなかったのは残念に思います。今大会を分析し、自分たちを分析し、次にステップアップできるようにやっていきたい」