【UAE・アルアイン28日(日本時間29日)発】“半端ない”大迫弾で決勝進出だ。アジアカップ準決勝で、国際サッカー連盟(FIFA)ランキング50位の日本は同29位とアジア最強のイランに3―0で完勝。2大会ぶりの決勝進出を決めた。

 イランは今大会5試合で12得点、0失点と攻守ともに完璧な結果で勝ち上がってきた。森保一監督(50)は「強いチームですし、難しい戦いになるのは覚悟しています。まずは自分たちの力をどれだけ出せるか。勝利をつかみ取るためにチャレンジしてみたいと思います」と強調して試合に臨んだ。

 FW大迫勇也(28=ブレーメン)が5試合ぶりにスタメン復帰。前半はやや押し込まれながらも一進一退の攻防が続く中、22分にGK権田修一(29=鳥栖)のパスミスから攻め込まれる。MF柴崎岳(26=ヘタフェ)、DF吉田麻也(30=サウサンプトン)が立て続けに股抜きされ、最後は権田が足に当てて何とか失点を防いだが、あわやというシーンだった。また激しく接触するプレーが多く、ピッチ上で小競り合いになるなど、両イレブンがナーバスになる場面もあった。

 0―0のまま後半に突入。日本は自陣ペナルティーエリア近くで続けてセットプレーを与える危うい局面をしのぐと、迎えた11分、左サイドの敵陣深くから粘ったMF南野拓実(24=ザルツブルク)がゴール前にクロスを上げる。このボールに走り込んだ大迫が頭で合わせて待望の先制点を挙げた。

 勢いに乗る日本は22分、南野がエリア内で仕掛けた際、倒れこんだ敵DFのハンドでPKの判定。主審がビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)でも確認し、キッカーを務めた大迫が冷静に決めてリードを広げた。さらに終了間際にはMF原口元気(27=ハノーバー)が追加点を決めて3―0とした。その直後にピッチ上で両イレブンが激しくもみ合うなど、後味の悪さも残ったが、文句なしの勝利だった。

 先発復帰した大迫の2得点で難敵に勝利し、1次リーグから負けなしの6連勝。日本は通算5度目の優勝をかけて、2月1日の決勝(アブダビ)でカタール―UAEの勝者と対戦する。