【アジア杯】13日オマーン戦 故障大迫欠場濃厚 代役武藤・救世主となるか

2019年01月12日 16時30分

【UAE・アブダビ発】ピンチをチャンスに変える。日本代表はアジアカップ1次リーグ第2戦のオマーン戦(13日)に向けて11日、調整したが、FW大迫勇也(28=ブレーメン)が右臀部の違和感のため別メニュー調整となった。次戦は欠場が濃厚でチームは早くも正念場を迎えた形だが、代役候補のFW武藤嘉紀(26=ニューカッスル)にとっては大チャンス到来。「災い転じて福となす」を実現できるか――。

 この日大迫はただ一人グラウンドに姿を見せず、ホテルで別メニュー調整。日本サッカー協会広報は「右臀部の違和感」と症状を説明し、全体練習を回避した。昨年12月22日のライプチヒ戦で同箇所を打撲。日本代表合流後も国内合宿からUAE入り後まで別メニュー調整が続いていた。ギリギリ間に合ったトルクメニスタン戦には2得点の活躍でチームを逆転勝利に導いたが、痛みが再発したことで次戦のオマーン戦出場は極めて厳しくなった。

 ロシアW杯でブレークし、森保ジャパンでも不動のワントップとして日本の攻撃をけん引。フィジカル勝負でも当たり負けせず、卓越したポストプレーからの攻撃は相手に脅威を与えている。それだけに、エース不在となれば非常事態。戦術、戦略ともに大幅な見直しを余儀なくされる。

 しかし、主将のDF吉田麻也(30=サウサンプトン)はこう説く。

「今日もサコ(大迫)が練習をしていない。どうなるか分からないので、気を抜かずに戦うこと。アジアカップは総力戦。サブの選手はこういうチャンスを生かさないと」

 ケガ人が出れば、それに代わる選手が活躍すればいい。危機はチーム力を底上げする好機にもなり得るというわけだ。

 そこで注目されるのが武藤だ。これまで代表のエース候補と期待されながら、わずか2得点。ロシアW杯でも1次リーグのポーランド戦こそ出場したが無得点に終わり、戦力になりきれず不完全燃焼に終わった。

 だが、様々な試練を経験し、今季はイングランド・プレミアリーグで奮闘。「成長したと思うし、大舞台でも緊張しないメンタルもついたと思う」と進化を実感。「今までずっと(代表では)サイドでやってきた。やっとFWで見てもらえる。自分の本職であるところでしっかり勝負していく」と最も得意とするポジションでストライカーとして覚醒するつもりだ。

 武藤の武器は、相手守備陣の裏に鋭く抜け出すスピード。次戦の相手のオマーンは初戦のウズベキスタン戦でマークの甘さから裏を取られるシーンが目立っただけに、武藤が本領を発揮できる条件が揃いつつある。

「結果を出せなければ若い選手に取られてしまう世界なので。一番点を取れるところにいるからには、点を取らないといけない」と危機感をあらわにするが、ここで結果を出せば“大迫依存”だった攻撃にオプションができる。武藤は自身の地位を確立し、チームを救えるか。