森保JAPAN 浅野&青山招集の意味

2018年12月15日 16時30分

森保監督の青山(左)に対する信頼は厚い

【武田修宏の直言!!】サッカー日本代表が2大会ぶり5回目の優勝を目指すアジアカップ(来年1月、UAE)の開幕まで1か月を切った。すでに代表メンバー23人も発表されて緊張感も高まるばかり。そんな中、元日本代表FWで本紙評論家の武田修宏氏(51)は今大会の目標とその意義について意外な見解を示した。森保一監督(50)本人から聞かされていた日本代表の“未来予想図”とは――。

 今回発表された23人を見て、率直な感想は「手堅いな」。森保監督は就任から手元で見てきた選手だけを招集し、最近活躍中のFW鎌田大地(22=シントトロイデン)のように未招集の選手は呼ばなかった。MF香川真司(29=ドルトムント)については最後まで迷っていたようだけど、監督の信念は「所属クラブで試合に出ている選手の招集」なので、例外はつくらなかったということなんだろうね。

 実際、香川がいなくても“三羽ガラス”と呼ばれるMF中島翔哉(24=ポルティモネンセ)、MF南野拓実(23=ザルツブルク)、MF堂安律(20=フローニンゲン)が監督の予想の上をいく活躍で新チームの核となっている。守備陣はDF長友佑都(32=ガラタサライ)が肺気胸から無事に復帰して、経験のあるDF吉田麻也(30=サウサンプトン)もクラブで試合に出られるようになっているのは大きいよ。

 その中で「オッ」と思わせたのがMF青山敏弘(32=広島)とFW浅野拓磨(24=ハノーバー)だね。青山は11月の親善試合はケガで不参加だったけど、森保ジャパン発足当初はキャプテンを任されており、監督からの信頼は絶大。爆発的なスピードを誇る浅野も欠かせなかったということなんだろう。森保監督は今回の代表メンバー発表前に欧州視察に出かけたけど、一番の目的は香川ではなく、実は浅野のコンディション確認だったんじゃないかな。

 青山と浅野がいることで戦術と戦略の幅も広がる。同点、もしくは1点リードされているような状況で2人を同時に投入すれば、3列目(守備的MF)から浅野へのパスで決定的な場面もつくれる。青山はピンチの場面で最終ラインに下がって相手の攻撃に対応する力もある。“三羽ガラス”がイケイケで攻撃している時は問題ないけど、それが続けられるほどアジアカップは甘くない。だからこそ、森保監督は緊急時にも対応できる選手、ユニットを組み込んでおきたかったんだろう

 当然、今回は優勝を期待されているけど、以前森保監督と対談した際に、日本の本当の目標は2020年東京五輪と22年カタールW杯と話していた。そこに向けて逆算したチームづくりをしているのも見て取れる。もしかしたら監督にとってアジアカップは、結果度外視の“通過点”くらいの感覚なのかもしれない。

 大会後には現在絶好調の鎌田ら新顔もテストするだろうし、香川やクラブW杯出場のDF昌子源(26=鹿島)といったロシアW杯組の復帰時期も模索すると思う。そうやって最強チームをつくっていく。今のチームならアジアカップでベスト4以上の結果は残せるはずだが、その結果だけでは計れないような収穫を期待しているよ。